• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2011 Fiscal Year Research-status Report

歯肉上皮組織におけるRANKLの発現・機能解明

Research Project

Project/Area Number 23792487
Research InstitutionShowa University

Principal Investigator

臼井 通彦  昭和大学, 歯学部, 助教 (10453630)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
KeywordsRANKL / 歯肉上皮細胞
Research Abstract

Ca9-22、HO1-u-1、HOK細胞からRNAを抽出しRT-PCR法にてRANKL mRNA発現の有無を調べたところ、全ての上皮細胞からRANKLの発現を確認することができた。western blot法を用いたタンパク発現においても全ての上皮細胞において、RANKLタンパクの発現を確認することができた。次に、マウス歯肉上皮組織に免疫染色を行いRANKLの発現を調べた結果、骨芽細胞や歯根膜細胞だけではなく付着上皮、歯肉溝内上皮、口腔歯肉上皮にもその発現を観察することができた。TNF-αは歯根膜細胞においてRANKLの発現を増加させる炎症性サイトカインとして知られている。そこでTNF-αの歯肉上皮組織における発現を免疫染色によって検証したところ、付着上皮および口腔歯肉上皮にTNF-の発現が確認できた。さらに、歯肉上皮細胞をTNF-αで刺激したところ、Ca9-22とHOKにおいてRANKLの発現が対象群と比較して有意に増加した。TNF-αにTNF受容体I型およびII型に対する中和抗体を加え24時間培養したところ、TNF受容体I型中和抗体を加えた群においてRANKLの発現が有意に減少した。最後に、TNF-αがRANKLの発現を誘導する経路を調べるために、PKAシグナルの役割を検証した。その結果、TNF-αによって増強されたRANKL mRNAおよびRANKLタンパクの発現はPKAシグナル阻害剤(H89, PKI)によって有意に減少し、PKAシグナル活性化因子(Forskolin)はその発現を有意に増加させた。 本研究の結果より、TNF-αは歯肉上皮細胞においてTNFI型受容体-PKAシグナルを介してRANKLの発現を誘導することが示された。このシグナル経路を介して歯肉上皮細胞から産生されたRANKLが破骨細胞形成および、歯槽骨破壊に関与する可能性が示唆された

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定していた歯肉上皮組織・細胞におけるRANKL発現についてin vivo, in vitroの両面から明らかにすることができた。また、その発現を制御する因子についても、1つの候補ついてTNF-αが関与する事やその下流のシグナル伝達まで解明することができ、本研究申請書に記載した実験・結果を概ね遂行できているため。

Strategy for Future Research Activity

歯肉上皮組織・細胞に発現するRANKLの機能を明らかにするために、歯肉上皮細胞と破骨細胞前駆細胞を共培養し、破骨細胞形成が可能か否かを検討する。また、RANKLが含まれると予想される歯肉上皮細胞の培養上清を破骨細胞前駆細胞(骨髄から得たプライマリー細胞もしくはRAW264.7)で培養し、破骨細胞形成が可能か否かも同時に検討する。実際の歯周炎に罹患した歯周組織におけるRANKLの発現についても詳細に調べる。具体的には、マウスもしくはラット歯周炎モデルを作成し、歯肉上皮組織におけるRANKL発現を観察し、実際の歯槽骨破壊に関与することができるのかを検討していく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

【物品費】歯肉上皮細胞と破骨細胞前駆細胞を用いた破骨細胞形成assayに必要な細胞培養器具、細胞培養試薬を購入する。また、破骨細胞前駆細胞をマウスの大腿骨・頸骨骨髄から分離・培養するため、C57BL6マウスを購入する。また、歯周炎モデルに使用するラット等の購入費用も計上する。【その他】歯周炎モデルの歯周組織切片の作成を外部業者に委託する予定であるので、組織切片製作費を計上する。また、研究成果を論文にする際の投稿料、並びに英文校閲料も研究費として計上する。【旅費】本研究の成果を、国内外の学会にて発表し、研究をさらに発展させるために資料採集が必要なため、旅費を計上する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2011

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Oxidized low-density lipoprotein-induced ・・・2011

    • Author(s)
      Nagahama Y, Obama T, Usui M, Kanazawa Y et. al.
    • Journal Title

      Biochem Biophys Res Commun.

      Volume: 413(4)巻 Pages: 566-571頁

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 超音波照射のヒト歯肉上皮細胞に対する影響について2011

    • Author(s)
      臼井通彦, 滝口尚, 史春, Enkhzaya Guruudivaa 他
    • Journal Title

      日本歯科保存学会誌

      Volume: 54(6)巻 Pages: 424-431頁

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] TNF-α induces RANKL expression・・・・2011

    • Author(s)
      Usui M, Fujihara R, Yano A, Saito A, Yamamoto M.
    • Organizer
      アメリカ骨代謝学会
    • Place of Presentation
      San Diego
    • Year and Date
      2011年9月19日

URL: 

Published: 2013-07-10  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi