2011 Fiscal Year Research-status Report
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23792490
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
掛川 文子 鶴見大学, 歯学部, 研究員 (70514280)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | ペリオスチン / アイソフォーム / 歯周組織再生 / 歯根膜 / スプライシングバリアント |
Research Abstract |
歯周疾患は歯周組織の破壊を起こした結果、歯の脱落を引き起こす。これにより咀嚼障害および審美障害を引き起こし、QOLの低下を招く。このような歯周疾患に日本国民の8割が罹患しており、歯周組織再生療法のニーズは非常に高い。しかしながら、歯周組織は硬組織と軟組織が混在した複雑な組織であり、新世代の歯周組織の再生療法の開発には難航を示している。歯周組織の再生には、歯肉→歯肉線維芽細胞, 歯槽骨→骨芽細胞, セメント質→セメント芽細胞, 歯根膜→ 歯根膜細胞が必要である。そして、これらの細胞の供給には歯根膜由来の未分化間葉系の細胞が必要である。したがって、すべてのソース源となる歯根膜の再生こそが歯周組織再生において必要不可欠であるといえる。 歯根膜組織に存在するペリオスチンは、4種類のアイソフォームを有し、骨, 骨格筋, 心臓, 歯周組織などに存在する細胞外マトリックスである。歯周組織においては、発生や分化, 再生, 創傷治癒に深く関与していることが知られている。近年では、機能障害を起こした組織の再生を促進する事が報告されている。そこで本研究では、ペリオスチンを歯周組織再生療法に応用する事を目的として、ペリオスチンの各種アイソフォームが歯周組織に及ぼす影響を検討する。ペリオスチンを用いて、歯周組織の発生・分化および創傷治癒を模倣した新たな歯周組織再生療法の開発を行う。歯周組織の構成成分であるペリオスチンを用いることにより、副作用がない安全な治療が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、医療廃棄物であるヒト抜去歯より歯根膜組織の遺伝子を採取し、スプライシングバリアントの解析を行う予定であったが、近年MIの概念および重度歯周疾患に罹患した歯でも保存する事に対する意識が強まり、抜去歯の獲得に難航している。また、採取したmRNAが少量過ぎて、十分な解析が行えない状態であった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方針としては、おおよそのヒト歯根膜mRNAの解析が終了したので、ペリオスチンアイソフォームを作製する。その作製したアイソフォームが歯根膜細胞に与える影響をin vitoroにてALP活性の測定、細胞増殖能の測定、細胞の形態の観察などを行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費の使用目的としては、安定したデータの採取のために、Cell Line化されているヒト歯根膜細胞の購入および培養材料等の購入、培養施設の環境整理、研究発表の旅費に使用する予定である。また研究遂行が遅れるようなら、業者への委託解析も行う予定である。
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