2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23792490
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
掛川 文子 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (70514280)
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Keywords | ぺリオスチン / アイソフォーム / 歯周組織再生 / 歯根膜 / スプライシングバリアント |
Research Abstract |
ペリオスチンは4種類のアイソフォームを有し、骨, 骨格筋, 心臓, 歯周組織などに存在する細胞外マトリックスである。歯周組織においては、発生や分化, 再生, 創傷治癒に深く関与していることが知られている。近年では、機能障害を起こした組織の再生を促進するとも報告されている。そこで本研究では、ペリオスチンを歯周組織再生療法に応用する事を目的として、ペリオスチンの各種アイソフォームが歯周組織に及ぼす影響を検討する。ペリオスチンを用いて、歯周組織の発生・分化および創傷治癒を模倣した新たな歯周組織再生療法の開発を行う。歯周組織の構成成分であるペリオスチンを用いることにより、副作用がない安全な治療が期待できる。 本研究では、各種ペリオスチンのスプライシングアイソフォームの遺伝子配列の相違を利用したPCRPrimerを6種類を作製し、mRNA発現によるスプライシングバリアントの検出を行った。cellline化されているヒト歯根膜細胞よりmRNAを抽出し、各種バリアントの遺伝子発現を確認した結果、すべてのバリアントがヒト歯根膜細胞に発現していることが確認された。代表者が行った予備実験では、歯根膜細胞を硬組織形成へと誘導する事により、Wild typeペリオスチン遺伝子の発現が増強される事は確認している。このことから、硬組織であるセメント質および歯槽骨再生時にペリオスチンが深く関与している可能性が示唆された。この条件下で、さらにペオスチンを作用させることにより、硬組織形成誘導が促進される可能性が考えられる。
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