2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規シーラント材による初期齲蝕の再石灰化療法と持続的な齲蝕予防プロトコルの確立
Project/Area Number |
23792525
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
島津 貴咲 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (80582254)
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Keywords | 齲蝕予防 / シーラント / S-PRGフィラー / 歯科材料 |
Research Abstract |
本研究では、S-PRG (surface pre-reacted glass-ionomer) フィラー含有のシーラント材に着目し、健全エナメル質と脱灰エナメル質の両条件で、本材料は高い接着性を有しながらも、表層のエナメル質への侵襲は最小限であることを確認した。また、本材料から、抗菌性や歯質耐酸性を有すると考えられているストロンチウムのほか、フッ素、ナトリウム、ホウ素など様々なイオンが放出されることを明らかにした。さらに、本材料に高濃度のフッ素塗布を行うことにより、優れたフッ素リリース能を示すことが明らかとなった。以上の結果をまとめ、Dental Materials JournalとThe Journal of Clinical Pediatric Dentistryに論文投稿し、第50回日本小児歯科学会と、International Association for Dental Researchで学会発表を行った。なお、本研究は日本小児歯科学会において、奨励賞を受賞した。 最終年度では、グラスアイオノマーセメントやコンポマー、コンポジットレジンの齲蝕予防効果について調べ、齲蝕感受性の高い幼若永久歯や、唾液の防湿が困難な状況でも使用できる歯科材料の検討を行った。その結果、グラスアイオノマーセメントで高いフッ素徐放能と高い接着力を示し、齲蝕につながる微小漏洩は少ないことを明らかにした。以上の結果は第51回日本小児歯科学会と第138回歯科保存学会で学会発表し、Dental Materials Journalに論文投稿した。 また、最終年度では、酸緩衝能を有するとされるS-PRGフィラー含有歯磨剤が唾液の酸緩衝能に及ぼす影響について評価を行い、第28回日本小児歯科学会関東地方会大会にて発表を行った。
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Research Products
(7 results)