2011 Fiscal Year Research-status Report
Enamel Erosionの早期検出・定量法構築のための基礎的研究
Project/Area Number |
23792530
|
Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
土居 貴士 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20388375)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
|
Keywords | 酸蝕症 |
Research Abstract |
本研究はエナメル質酸蝕症の早期検出および検出されたエナメル質酸蝕症の程度の定量法を確定するための基礎的な研究である.また同時に酸蝕症の予防に効果的な手段を構築することも重要であると考えている.よって,酸蝕症サンプルを作成するにあたって,単にエナメル質試料の酸暴露時間を変えた試料のみを作成するのではなく,予防手段として効果的であると推測できるフッ化物を酸蝕症サンプルの作成に取り入れる必要があると考えている.本研究ではサンプル作成にあたって,牛歯エナメル質試料を用いエナメル質ブロックを切り出し,通法に従って表面研磨を行った後,酸処理の前処理として臨床で用いられているフッ化物歯面塗布剤によるフッ化物応用を行った後,設定した酸処理時間を試料に施し,酸処理エナメル質試料の作成を行った.作成にあたって,一つのサンプルで数パターンの酸処理エナメル質の観察を可能にするために,サンプル中の部分部分で酸処理時間を変化させている.作成された試料表面の観察方法は,1)デジタル画像撮影,2)Quantitative light-induced fluorescence (QLF法),3)DIAGNOdent,4)FluoreCamといった現在初期う蝕検出および定量に使用されている機器を用いて実施している.さらに購入した顕微鏡に接続するデジタルカメラを用いた実態顕微鏡による観察も行った.しかし,観察に用いている機器の性能や限界等を考慮して,より早期に酸蝕を検出(酸処理時間の短い試料の検出)するための測定条件などを検討している.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年の9月に試料表面の観察に用いていた機器であるQLFが故障した.QLFはオランダの会社のみが取り扱う機器であること,技術者が一人しかいないこと,修理が完了したはずの機器が輸送中のトラブルから再故障,などの理由により修理に時間を要したため,十分なデータ採取が行われなかったためである.
|
Strategy for Future Research Activity |
試料表面の観察および解析を続行する.すなわち,電子顕微鏡による試料表面の観察や,さらに観察条件を変化させて,早期検出のために最適な観察環境,条件を検討する.さらに臨床応用するための方法を検討する.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
試料表面の観察条件を検討するためには,試料観察時に試料に照射する光の波長,観察時にデジタルカメラに設定するフィルターに依存するために,よって,光照射装置およびフィルター等の購入に使用するとともに,研究成果の発表および情報収集のための学会参加費用として用いる予定である.
|
Research Products
(3 results)