2012 Fiscal Year Research-status Report
移植コーディネーターの質向上を目指す養成教育・継続教育プログラムの開発
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23792541
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
新宮 美穂 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 助教 (70594472)
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究の目的は、移植コーディネーターの養成教育プログラムの充実促進に資するために、現在国内外で行われている移植コーディネーターの養成教育内容を分析し、より効果的で高度な養成教育プログラムの開発と継続教育システムの構築を目指すことである。 平成24年度は、国内の移植関連団体等において行われている移植コーディネーターや移植医療に従事している者を対象とした講習および研修会に参加し、実際の教育や研修内容についての理解に努めた。レシピエントコーディネーターとドナーコーディネーターでは、必要とされる知識や技術が異なるものの、患者および家族への対応の在り方については、両者とも研修において十分な教育の時間が設けられていた。また、グループワークを取り入れることは、他施設と経験や意見を交換する機会となり、具体的なイメージへと繋がるため、教育方法として非常に効果的であることがわかった。しかし、参加者の施設によって、移植に対する理解やコーディネーターの認知、教育の充実度に差があり、移植コーディネーターが十分な教育・研修を受ける機会を得るには、所属する施設の理解や協力体制の整備が重要であると考えられる。さらに、移植実施経験が少ない施設のコーディネーターは、より充実した教育や研修、意見交換の機会を求めており、移植コーディネーターの養成には、教育内容の充実のみに留まらず、他施設のコーディネーターとの交流の場を設けることの必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
質問紙調査を実施し、プログラム開発の着手までを予定していたが、質問紙の内容を検討するまでに留まった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、過去に移植を受けたレシピエントおよびドナーに対して質問紙調査および面接調査を実施し、患者側が求めている移植コーディネーターの資質や対応等について検討する。質問紙調査および面接調査により得られたデータと現在行われている移植コーディネーターの教育内容から、患者視点で必要とされる教育内容について検討し、新しい教育プログラムの開発を目指す。 また、引き続き、文献の検討、移植関連学会への参加、国内外の研究関連機関との意見交換を行い、最新の知見を得ることによって効果的な研究計画の実施を図る。 得られた成果については、関連学会や学術論文等により報告していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費は、質問紙の作成や研究協力者への謝金および通信費、移植関連学会への参加、研究協力者や移植関連施設との研究に関する打ち合わせのための出向費等に使用する予定である。
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