2012 Fiscal Year Research-status Report
水中運動実施者の皮膚機能・性状の実態と弱酸性水による予防的ケアの効果
Project/Area Number |
23792545
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
根来 佐由美 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (50508794)
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Keywords | 皮膚バリア機能 / 弱酸性水 / 水中運動指導者 |
Research Abstract |
1.データ収集 昨年度に引き続き、水中運動指導者5名(男性4名、女性1名)を対象にデータ収集を行った。水中運動実施後に毎回片方の前腕と下腿に1LのPH5.5の弱酸性水をかけ流す介入操作を1か月間行い、かけ流しを行う左前腕・下肢を介入群、右前腕・下肢を対照群とし、介入前後で、左右の前腕内側中央部と下腿膝蓋骨内側顆(以下、前腕と下腿とする)の角層水分量・皮膚pH・TEWLを測定した。さらに皮膚のターンオーバーを考慮し、介入終了後1ヶ月後にも同様の測定を行った。介入前については全員の測定を行うことができたが、介入期間中、被験者1名が体調不良により水中運動指導を中止することとなった。被験者5名は同一の施設で勤務しているため、1名の中断により他4名の勤務体制が変更となり、水中運動指導回数が大幅に増減することになった。そのため、介入後の測定データには大幅な個人差が生じた。皮膚の状態は気候に大きく左右されるため、データ収集は比較的気候が安定している春もしくは秋に行う必要がある。今年度中に新たに被験者をリクルートし実施することは困難であり、追加のデータ収集を次年度に延期することとした。勤務体制の変更に伴い、水中運動指導回数が増加した被験者は、主観的にも客観的にも皮膚の乾燥が助長していたことから、勤務体制に応じたケアについても検討が必要であることの示唆を得ることができた。 2.情報収集 既存文献や学会参加を近年のスキンケアの動向について情報収集を行った。 3.学会発表 平成23年度に得られた研究実績について、第22回日本健康医学会総会で発表し学会参加者と討論を行うことで助言も得られ今後の課題等の示唆を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成24年度に追加の計測を行う予定であったが、被験者の体調不良によりデータ収集を中断することとなった。研究課題である皮膚の状態は、気候に大きく左右されるため、次回のデータ収集は比較的気候が安定している春もしくは秋に行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
被験者数の追加が必要であるため被験者のリクルートを行い、5月以降にデータ収集を再開する予定である。それでも対象者が得られなかった場合は、10~11月に再度行うこととする。平成23年度に得たデータと平成24年度に得たデータに加え、25年度に収集するデータを追加し、全体の分析を行う予定とする。 23年度24年度に分析ができていなかったマイクロスコープ画像の定量化については、専門家のスーパーバイズをえながら分析をすすめていくこととする。さらには、成果を学会や雑誌に投稿していくことととする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
●物品費 50,000円・・・皮膚ケアに関する国内外の文献・資料の購入、弱酸性水の作成に使用している機器の消耗品の購入等 ●旅費 200,000円・・・学会参加(日本地域看護学会、日本看護研究学会、日本公衆衛生学会等) ●謝金等 100,000円・・・研究補助員雇用費(データ収集およびデータ入力)、研究協力者の謝礼 ●その他 50,000円・・・会議費(研究施設との打ち合わせ)、論文投稿費等
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Research Products
(1 results)