2011 Fiscal Year Research-status Report
災害時の外部支援受け入れに影響する要因についての研究
Project/Area Number |
23792549
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
黒瀧 安紀子 兵庫県立大学, 付置研究所, 講師 (70593630)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 災害看護 / 外部支援 / 受け入れ |
Research Abstract |
本研究は、病院看護職において、災害時に外部支援を受け入れることに影響する要因を明らかにし、"支援を受ける"力とは何かを明らかにすることが目的である。 平成23年度は、外部支援受け入れに関する内容の分析と測定指標の抽出を文献検討により行った。 まず災害時に「受け入れる」ということに影響する因子について、文献検討を行った。"災害"と"受け入れ"をキーワードにCiNiiで文献検索をし、33件の文献を検討した。その結果、9個の要素、(1)受け入れる主体、(2)受け入れるもの、(3)受け入れ方、(4)受け入れるまでに必要なこと、(5)受け入れるに関わること、(6)受け入れ決定に関わること、(7)受け入れるために決定すること、(8)受け入れるに関わる場所、(9)受け入れでもたらされるもの、があることがわかった。さらに、東日本大震災で外部の人的支援を受け入れた病院等の記録から、上記以外の新たな要素について検討をし、(10)受け入れた際に行ったこと、(12)受け入れ中に支援者に行ったこと、が要素として加わると考えられる。国連の災害の定義で「被害を受けた社会がもつ独自の資源だけでの対応能力を超えた、広範囲にわたる人的、物的、環境的損失をもたらす社会的機能の重篤な崩壊」とあるように、被災地外からの支援がなければ、災害への対応が難しいことは明らかである。しかしこれまで、支援に入る側の研修や派遣システム等についての研究は行われてきたが、支援を受け入れる側についての研究は行われてきていない。今年度は、昨年度の文献検討結果により、災害時に受け入れることに関わる要素が明らかとなったため、この要素を元に質問紙を作成し、東日本大震災で被災した病院看護職にインタビューを行い、詳細を明らかにしていく。このことは、外部支受け入れ想定した「備え」を行えること、外部支援の入り方への検証、看護職が養うべき「支援を受け入れる力」の概念が明らかになることに意義がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、計画としていた文献検討と質問紙調査のための質問紙の素案ができている、文献検討で行った文献内容と執筆者から、研究協力者のリストアップができている。このことから計画通りに進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査のための質問紙の精練を行い、調査を行うための倫理委員会への申請する。それと同時に、研究協力者へのアクセスについて、すでに協力者を得ていることから、アクセス方法について検討する。 倫理委員会の承認があったと同時に、研究協力依頼を行い、調査を開始する。調査対象者は、大部分が東北エリア在住となることが考えられるため、1回の渡航でなるべく多くのインタビューが実施できるように、調査日の調整を行う。 3月23-24日の旅費のため余裕を持って予算を残しておいたため、1995円の予算残が出たが、23年度に早急に必要な文具等がなかったため、繰越とした。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費:150000円 内訳:書籍、文具、調査協力者への謝礼品など 旅費: 600000円 内訳:日本災害看護学会(名古屋)、世界災害看護学会(ウェールズ)被災地:新潟県、宮城県など 人件費・謝金:300000円 アルバイト代等 その他:2500000円 学会参加費、翻訳代、テープ起こし代等
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