2013 Fiscal Year Annual Research Report
看護学生の首尾一貫感覚と心理社会的汎抵抗資源の因果関係の解明
Project/Area Number |
23792553
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
下山田 鮎美 東北福祉大学, 健康科学部, 准教授 (20315576)
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Keywords | 首尾一貫感覚 / 汎抵抗資源 / 看護学生 |
Research Abstract |
2010年度入学生を対象に、追跡調査②(臨地実習終了後、2013年10月)を実施した。主たる調査項目は、学生の属性、心理社会的な学習環境、臨地実習に臨む姿勢や臨地実習での体験、看護職としての職業的アイデンティティ、期待されるソーシャル・サポートの強さ、首尾一貫感覚(SOC-29)であった。対象数は74名、回収数(回収率)は53名(71.6%)であった。心理社会的な学習環境のスコアは、14.83(±1.91)、看護職としての職業的アイデンティティのスコアは43.47(±7.27)、期待されるソーシャル・サポートの強さのスコアのうち、家族からのサポートは54.08(±8.43)、教員からのサポートは41.16(±9.20)、友人からのサポートは52.69(±8.90)、147.76(±21.69)、首尾一貫感覚(SOC-29)のスコアは120.11(±18.37)となっていた。また、これらの各項目について、ベースライン調査(臨地実習開始前)と追跡調査②の平均値の差の検定(Wilcoxonの符号付順位検定)を行ったところ、2009年度入学生のソーシャル・サポートの合計のみ有意差がみられた(p=0.01)。 さらに、2009年度入学生と2010年度入学生のベースライン調査を用い、先の各項目について平均値の差の検定(Wilcoxonの順位和検定)を行ったところ、有意差がみられなかった。そこで両者のデータを統合し、平均値の差の検定(Wilcoxonの符号付順位検定)を行ったところ、教員からのサポート(p=0.009)とサポート合計(p=0.019)において有意差がみられた。また、首尾一貫感覚(SOC-29)とそれ以外の項目について相関係数を調べたところ、心理社会的な学習環境は0.322、看護職としての職業的アイデンティティは0.392、家族からのサポートは0.391、教員からのサポートは0.258、友人からのサポートは0.389、ソーシャル・サポートの合計は0.423となっており、いずれについても相関関係がみられた。
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