2013 Fiscal Year Annual Research Report
看護師の行うモーニングケアの実態調査:術後回復を促すモーニングケアの導入にむけて
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23792561
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
大橋 久美子 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (40584165)
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Keywords | モーニングケア / 看護技術 / 看護教育 / 看護学 |
Research Abstract |
患者の術後回復に効果的なモーニングケア(快適起床ケア)を臨床に導入するにあたってモーニングケアの実情を知る必要があったが、調査研究はなく現状が不明であった。そこで臨床看護師が行うモーニングケアの実態を明らかにして快適起床ケアの臨床への導入プログラムの考案を目的に本研究を行った。平成23年度から行い今年度は最終年度であった。 まず、看護師が術後患者に行っているモーニングケアの実態(内容、ケア提供者、実施時間帯、ケアに対する認識、教育背景等)を全国規模で把握した(研究1)。その結果、整形外科病棟のモーニングケアは主に看護師が朝に実施しているが、内容は簡略化されている実情が明らかになった。また、看護師は重要性を感じているが満足のいくケアではない様子が伺えた。今後はモーニングケアの目的や内容に関する看護師への教育や、時間内で満足に行える看護体制のあり方の検討が必要と考察された。 最終年度は、研究1の結果をもとにモーニングケアの実態とその背景について看護職同士で話し合う交流会を開き、快適起床ケアを臨床に導入する際には看護師に対するケアの意義・目的についての明確な説明と具体的なケア内容の提示が重要という示唆を得た。また、実際のモーニングケアと快適起床ケアとの内容を比較し、不足内容と実施上の困難点を明確にした。以上から、快適起床ケアの臨床への導入プログラムとして、①モーニングケアの意義・目的に関するわかりやすい説明、②ケア要素と個別的なケア内容の提示、③ケアの実際の流れのイメージ化に関して含めることを考案した。 今後、プログラムを具体化して臨床導入を進めたい。しかしながらプログラムの要素であるモーニングケアの意義・目的や内容については、学生時代の教育が看護師の理解に影響するため、現在の看護教育機関におけるモーニングケアに関する教育の実態を明らかにする研究も必要であり、探求していく。
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