2012 Fiscal Year Research-status Report
近赤外線分光法により脳科学的に学習効果を検討した看護技術の視聴覚教材の開発
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23792568
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Research Institution | Yokkaichi Nursing and Medical Care University |
Principal Investigator |
小笠原 ゆかり 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (50335048)
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Keywords | 看護学 / 看護技術教育 / 視聴覚教材 / 近赤外線分光法 |
Research Abstract |
国内文献において看護技術教育における視聴覚教材による学習効果に関する文献レビューを行った。「医中誌web」「Cinii」の2つを用い、1990~2012年11月の期間の原著論文を対象として、医中誌においては「看護」「視聴覚教材」、Ciniiにおいては「看護」と医中誌の対象文献にあるシソーラス用語・医中誌フリーキーワード及び研究タイトルを参考にし「視聴覚教材」「インターネット」「DVD」「動画」「コンピューター支援学習(CAI)」「マルチメディア」「ビデオ」(VTR)」「CD-ROM」「e-learning」「ビデオオンデマンド(VOD)」で検索を行った。 文献検索の結果67件が該当し、1990-1994年5件、1995-1999年6件、2000-2004年28件、2005-2009年23件、2010-2012年(~11月)5件であり、2000年に以降増加している傾向があった。視聴覚教材は教員による自作が多く、基礎看護技術から母性看護技術、小児看護技術といった様々な領域で学習効果を上げる目的で用いられていた。 多くの文献が質問紙を用いた調査により視聴覚教材の効果について検討していおり、対照群と比較する比較研究、準ランダム化試験といった研究は多く見られなかった。視聴覚教材を用いた基礎看護技術教育の学習効果はあるという結果が報告されていたが、教員が自作した視聴覚教材の評価はされており、一般的にどのような視聴覚教材が学習効果があるのかという視点での研究はみられなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
学部学生の増加や新カリキュラムの開始および大学院が2年目となり、十分な研究時間を確保することが困難であった。 近赤外線分光法の装置の借用も検討したが、予算的に難しい状況であった。広島大学での研究活動がほとんど行えず、近赤外線分光法を用いる調査を進めることができていない状況である。 しかし遅れてはいるが、文献レビューについて今年度実施することができ、移乗に関する看護技術のDVDの選定および分析を現在行い、この結果をもとに近赤外線分光法を用いた調査研究を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
文献レビューの発表および論文作成を行う。また、看護技術の移乗動作に関する市販のDVDの映像等を分析し、近赤外線分光法を用いて看護技術に関するDVD視聴の脳科学的な変化について調査を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度行った文献レビューについて学会発表や論文作成を予定しているため、学会の参加費および交通費、論文作成のための費用に使用する。 また、広島大学での近赤外線分光法を用いた調査を行うため、広島大学への交通費および調査者への謝礼といった調査を行うための費用に使用する予定である。 これらの研究をしていくために必要な文献の複写費や書籍の購入、プリンターのトナーや文具類の購入を予定している。
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