2014 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外線分光法により脳科学的に学習効果を検討した看護技術の視聴覚教材の開発
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23792568
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Research Institution | Yokkaichi Nursing and Medical Care University |
Principal Investigator |
小笠原 ゆかり 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (50335048)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 看護技術 / 視聴覚教材 / 近赤外線分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳科学的に学習効果のある看護技術教育に関する視聴覚教材を作成するために、今年度は2つの研究を実施した。 看護技術に関する視聴覚教材作成するために、基礎看護技術のテキストから看護技術の一つである「体位変換」の方法について検討を行った。対象となったテキストは6冊であり、それらのテキストから体位変換に関する「看護者の動き」「患者の動き」「ボディメカニクスの活用」の3つの視点で検討した。結果として、6冊のテキストから体位変換の方法について11種類の方法が抽出された。11種類の方法は「下肢から骨盤、肩の関節に自然な回転を利用した回転」「体幹全体を軸にした回転」の2つと「患者の膝関節を屈曲する方法」「患者の膝関節を屈曲しない方法」の2つに大きく分類できた。体位変換を実施する患者の条件を示していたテキストは1冊のみであった。 前述した研究結果を踏まえ、体位変換の視聴覚教材をipadを使用して作成した。体位変換の動画は「動画のみ」「動画+音声」「動画+字幕」「動画+音声+字幕」の4種類(各80秒)を作成した。調査協力者はA大学2年生10名(男性2名、女性8名)であり、調査について事前に説明を行い同意を得た。4種類の動画を視聴している時の前頭葉の酸化ヘモグロビンの血流量を測定するために、島津製作所の研究用脳機能イメージング装置LABNIRSを用いて調査を行った。1セットは前レスト20秒間、動画視聴80秒間、後レスト20秒間とし、動画の視聴順は順番が影響しないように5パターンをランダムに実施した。レスト20秒間は、画面に提示された●を注視し、安静にするようにした。結果として「動画のみ」「動画+音声」「動画+字幕」「動画+音声」について前頭葉の酸化ヘモグロビンの血流量は有意に差があり、4種類の動画において前頭葉の神経活動の賦活化に違いがあることが明らかになった。
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