2014 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性腸疾患におけるストレス対処の基礎的研究とその介入効果について
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23792592
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
黒木 司 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (50536894)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 慢性病看護学 / 下部消化管学 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の研究目標は、基礎的研究結果のデータを分析と、学会での発表、ストレスマネジメントの具体的な実施であった。 基礎的研究結果のデータ分析に関しては、追加で検体の分析を行い、生理学的データと主観的データ(尺度)の分析を行った。その結果、クローン病患者には、HPA-axisの歪みがみられ、ストレスに適応できていない可能性が示唆された。さらに主観的データから、クローン病患者の性格傾向は、責任感が強く協調性が高いが、自己評価が低く引っ込み思案であることが示唆された。これは、クローン病患者がうつ傾向になりやすいことを示唆している。総合して考察すると、クローン病患者はストレス不適応を起こしている要因には、HPA-axisの歪みのみならず、認知の歪みも関連していると思われる。この結果は、平成26年4月に行われた日本消化器病学会で発表した。 前年度の研究結果では、主に生理学的データをもとにストレス不適応についての分析を行ったが、主観的データのさらなる分析により、生理学的データの分析結果を裏付ける結果となった。また、主観的データの分析結果から、クローン病患者には身体的な介入のみならず、認知行動療法による精神的な介入も必要であると思われる。具体的には、リラクセーションやアサーショントレーニングといった行動的技法と、認知の偏りの是正や、スキーマの修正といった認知的技法があげられる。ストレスマネジメントの具体的な実施について、上記のような認知行動療法を取り入れた介入を予定していた。しかし、ストレスマネジメントの実施には数週間の介入期間が必要であり、クローン病患者の参加同意が得られず、実際に介入するまでには至らなかった。
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Research Products
(1 results)