2013 Fiscal Year Annual Research Report
クリティカルケア領域におけるハンドマッサージが与えるリラクゼーション効果
Project/Area Number |
23792593
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤田 直子 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40549945)
|
Keywords | ハンドマッサージ / クリティカルケア / リラクゼーション |
Research Abstract |
クリティカルケア領域の患者は生命の危機に直面し、予後や治療、ICUなどの特殊な環境に不安や恐怖、創部痛や活動制限などにより精神的・身体的に強いストレスを感じている。ゆえにストレス反応を正常に戻すための拮抗反応といえるリラクゼーション効果はクリティカルケア領域で重要な視点である。そこで、リラクゼーション目的で温罨法を行うが、治療上の安静の指示や患者の苦痛の訴え、マンパワーの不足などにより準備がかかる。そこで、患者への負担が少なく、看護師1人でも実施可能な方法として、ハンドマッサージに注目した。 平成23年度は論文検討、実際に行うハンドマッサージの方法の模索を行った。また、文献検討の結果、統一したハンドマッサージを実施するため、セラピューティックケアの研修受講、スクリーニングを受けた。セラピューテックケアの修得を行い、健常人へのケアの実施を行った。 先行研究で、ハンドマッサージの効果は健常人に対しては明らかになっているものの、クリティカルケア領域への患者への効果は明らかにされておらず、平成24年度はクリティカルケア領域の患者への効果を評価するための評価項目を再考した。健常人での評価項目は主観的評価や自律神経系を測定している研究が多く、クリティカルケア領域の患者に対して客観的変化が明らかになるよう、内分泌系、免疫系の評価を行うための実施可能な評価項目の模索を行った。平成25年度はクリティカル領域の患者として、ICUで治療を受ける患者に対して、セラピューテックタッチのリラクゼーション効果についての実験開始に向けて、準備を行った。心拍変動リアルタイム解析プログラムを使用し、プレテストを行った。倫理審査委員会への申請準備を行うため資料作成を行っていたが、患者選定が困難であり、実験開始に至らなかった。
|