2014 Fiscal Year Research-status Report
フライトナースのシミュレーション看護教育プログラム開発に関する研究
Project/Area Number |
23792600
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
船木 淳 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (80553312)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | シミュレーション教育 / フライトナース / 学習目標 / 学習ニーズ / 学習評価 / シナリオ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度から検討を重ねていた「フライトナースのシミュレーショントレーニング(学習)に関するニーズ調査用紙」を完成させた。 2015年3月時点でドクターヘリを運航している全国47カ所のドクターヘリ基地病院へ研究協力を依頼、研究協力の同意が得られた31施設、合計227名のフライトナースへ調査用紙を配布した。個別郵送法にて返送があった128名(回収率56.3%)を分析対象とした。 研究協力者の基本属性として男性41名(32%)、女性87名(68%)、各経験平均年数は看護師15.4年、救急看護師9.8年、フライトナース3.5年、平均フライト回数は180回であった。その内、航空医療学会認定指導者資格取得者が20名(15.6%)であった。 フライトナースは各ドクターヘリ基地病院内で何らかのシミュレーション教育に関与していた(57.0%)が、シミュレーション内容の充実度に関しては全体的に低い傾向があった。その理由として「評価表を作成しシミュレーションの評価をしているが評価指標が明確になっていない」があげられていた。 ドクターヘリ搬送患者に関するアセスメントと看護実践項目では「重症外傷」「ショック患者」「新生児救急患者」「小児救急患者」の学習ニーズが高かった。状況設定別の学習ニーズに関しては「ドクターヘリ内での患者の急変を予測した観察(64.8%)」「プレホスピタルでの家族看護(61.7%)」「複数傷病者に対するトリアージ(57.8%)」「プレホスピタルでのチーム医療を視野に入れたマネジメント(57.8%)」の順でニーズが高かった。 マネジメントや安全面等に関する6項目の看護実践と看護師経験年数、フライトドクターと患者の状況把握、日没フライト等の3項目の看護実践と救急看護師経験年数が相関しており、経験年数の高い看護師がこれらの看護実践に関するトレーニングを必要としているという結果が出た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
「フライトナースのシミュレーショントレーニング(学習)に関するニーズ調査用紙」を完成させることに時間を要した。そのため、シナリオ作成、シミュレーショントレーニング実施までの取り掛かりが遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
「フライトナースのシミュレーショントレーニング(学習)に関するニーズ調査用紙」を分析し学習ニーズが高かった項目とともに、看護師経験年数、救急看護師経験年数、フライト経験年数、フライト回数等と各学習ニーズとの関連について検討を進める。その後、フライトナースのシミュレーショントレーニングに関するシナリオを作成し、シミュレーショントレーニングを実施していく。
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Causes of Carryover |
「フライトナースのシミュレーショントレーニング(学習)に関するニーズ調査用紙」の完成が遅れ、学習ニーズの抽出、シナリオ作成まで進めることができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
シナリオ作成する際に研究協力施設を募集しシナリオの共同作成を進めていく。その後、フライトナースを対象としたシミュレーショントレーニングのプレテストを行いシナリオの内容について検討を重ねていく。 次年度は、シミュレーショントレーニングを実施する際の研究協力者への交通費、謝金等の発生、トレーニングに必要な備品の購入の計画を考えている。
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