2012 Fiscal Year Research-status Report
女性SLE患者が抱くボディイメージの認識とその構造化
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23792611
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
前田 祥子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (70587823)
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Keywords | SLE / Body Image |
Research Abstract |
平成24年度は、平成23年度に続き「Body Image」に関して、Cooper統合的レビュー方法論を用いた文献レビューを実施した。CINAHL,MEDLINE,PsycINFOのEBSCO版データベースを使用し,文献検索を行った。条件設定は、「Systemic lupus erythematosus」、「SLE」と「Body Image」の検索式、「Systemic lupus erythematosus」のシソーラス統制と「Body Image」の検索式が最も研究目的に適していたため、この検索式を採用した。この方法により該当した文献の内容を吟味し、本研究の目的にかなう24文献を調査対象とした。対象となった文献から、「Body Image」に関する記述を抽出し、整理した。これにより、SLE患者の「Body Image」に関する先行研究とその内容が整理され、概念分析の資料となった。この研究成果は、平成25年度、日本看護研究学会第39回学術集会で発表予定であり、総説論文として学術誌に投稿中である。また、上述の文献レビューだけでは概念生成に至らなかったため、文献レビューを参考に、新しく「Stigma」、「Appearance」、「Body change」、「Weight gain」、「Sexuality」の概念を追加して文献検討を行った。これらの文献の中から、該当文献に対して、Rogersの概念分析法を行った。これらの調査結果から、インタビューガイドを作成した。本研究結果は、平成25年度に学会報告予定であると共に、論文にまとめ、学術誌に投稿する予定である。平成24年度12月に本学倫理審査委員会で審査を受け、承認されたため、今後、インタビューガイドをもとにインタビュー調査を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年度は、SLE患者のボディイメージに関する文献が少なく、さまざまな検索方式を模索し、内容を吟味していたため、文献レビューに時間を要し、平成24年度も引き続き文献レビューに時間を割くことになった。その次の研究段階として、概念分析を行う予定であったが、前調査の文献レビューの結果だけでは、十分な概念分析に必要とされる30文献が得られなかったため、平成24年度はさらに概念分析に必要な資料を検討するのに時間を要した。以上のことが理由で、進行がやや遅れている状況である。しかし、文献検討に十分な時間をかけたことで、「Body Image」に関する既存概念が充分に整理され、概念分析に必要な概念が導き出されたと考える。これらは、今後の全ての調査研究の土台となる基礎資料の整理と検討であるため、十分な時間をかける必要があった。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の成果から、インタビュー調査を行う。インタビュー内容の文字起こしは業者に外部委託し、作業の効率化を図る。得られたデータは順次内容分析を行う。内容分析の結果から尺度を構成する。尺度構成の後、専門家会議、パイロットスタディの準備と実施を行い、内容的妥当性の検討を行う。文献レビュー、概念分析の成果報告を学会で発表する。また、現在投稿中の文献レビューが掲載されるよう査読結果に善処するとともに、概念分析の成果も論文にまとめ、学会誌に投稿する準備を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H24年度は文献レビュー、概念分析の成果について、学会や学会誌にて報告を行うために学会年会費、学会参加費、出張費、英文抄録校正料、学会誌投稿料、別刷り費用などに研究費を使用する。また、インタビュー調査実施のために調査依頼機関への打ち合わせ、インタビュー実施のための出張費に使用する。インタビュー協力者に対して、協力へのお礼としてクリアファイルを進呈する。そのクリアファイルは、SLEの周知活動の一貫として業者に依頼して作成する。インタビュー内容の文字起こしは業者に外部委託する。インタビュー内容の内容分析を行った後、尺度構成に必要な専門家会議などで専門家に対する謝礼金などの使用する。
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