2011 Fiscal Year Research-status Report
看護師が日常的に使用している患者評価方法を用いた動物介在プログラムの構築
Project/Area Number |
23792618
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Research Institution | Japan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
熊坂 隆行 日本保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (80347385)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 動物とのふれあい / 看護ケア / 患者評価 / 入院環境 / QOL |
Research Abstract |
動物が好きな患者にとって「動物がいる入院環境を整えること」も看護ケアのひとつであり、それは、生活の質(Quality Of Life:QOL)の向上に結びつくと考える。この看護ケアを浸透させるためには、ケアする者にとって評価が行いやすく、明確でなければならない。患者の大部分の入院中の日常生活の援助をしているのは看護師であり、動物とのふれあいの要望、伴侶動物との面会や同居の希望があった場合、準備、計画、実施、評価をすることは看護師の役割となることが十分に考えられる。 病院で勤務する看護師が患者の日常生活を測定する評価方法に関する調査を平成20、21年度に実施した。その中で「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」のアプローチに活用できる評価方法は「フェイススケール」「長谷川式簡易スケール」「日常生活自立度」などの回答が多かった。その得られた結果から、今回、研究者間で検討を行ない「フェイススケール」は動物とのふれあい直前・直後の気分を示す指標として最も有効的な評価方法であるという結論に至った。 平成23年度は、病院の治験・倫理審査委員会の承認を得られた、岐阜県A病院緩和ケア病棟で定期的に「動物とのふれあい活動」を実施し「フェイススケール」で評価を行なった。ほとんどの患者がふれあい活動前より、ふれあい活動後に「快」の気分を示した。今後、学会発表等を予定している。 また、他の病院で「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」を行なうための準備を進めている。現在は、緩和ケア病棟のみの実施であるが、対象(成人、老年、小児など)を検討し、それぞれの病院にて「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」のアプローチを実施し、それぞれの対象に合ったそれぞれの評価方法を活用し、患者に及ぼす効果を検証していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は「研究の目的」に沿って、次の4つの計画を立てた。(1)平成20、21年度に実施した、病院で勤務する看護師が患者の日常生活を測定する評価方法に関する調査のなかで「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」のアプローチに活用できる、それぞれの対象(成人、老年、小児など)に合った評価方法(フェイススケール、長谷川式簡易スケール、日常生活自立度など)を検討する。(2)本学倫理委員会に研究計画書を提出する。(3)対象となる病院倫理委員会に研究計画書を提出する。(4)それぞれの病院にて「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」のアプローチを実施し、それぞれの対象(成人、老年、小児など)にそれぞれの評価方法(フェイススケール、長谷川式簡易スケール、日常生活自立度など)を活用し、患者に及ぼす効果を検証する。 研究者間で活用できる評価方法の検討を行ない、病院の治験・倫理審査委員会の承認を得られた、岐阜県A病院緩和ケア病棟で定期的に「動物とのふれあい活動」を実施し「フェイススケール」で評価を行なった。現在は、緩和ケア病棟のみの実施であるが、他の病院への導入の準備(倫理委員会申請など)を進めていることから、おおむね順調に進展していると考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
病院にて「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」のアプローチを実施し、それぞれの対象(成人、老年、小児など)に合ったそれぞれの評価方法(フェイススケール、長谷川式簡易スケール、日常生活自立度など)を活用し、患者に及ぼす効果を検証する。また、評価方法の信頼性と妥当性を探る。データを整理し、学会発表や研究論文として公表していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
大学から離れた病院にて「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」のアプローチを実施するため旅費の使用、調査に関する人件費・謝金の使用が大きいと考えられる。
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