2013 Fiscal Year Annual Research Report
看護師が日常的に使用している患者評価方法を用いた動物介在プログラムの構築
Project/Area Number |
23792618
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Research Institution | Japan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
熊坂 隆行 日本保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (80347385)
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Keywords | 動物とのふれあい / 看護ケア / 患者評価 / 入院環境 / QOL |
Research Abstract |
動物が好きな患者にとって「動物がいる入院環境を整えること」も看護ケアのひとつであり、それは基本的生活リズムの回復、情緒的安定、自主性や意欲の向上、社会性の改善、社会生活・生活日常技能の獲得など、患者の自立と適応を高めることに繋がり、生活の質(Quality Of Life:QOL)の向上に結びつくと考え、看護独自の業務として「動物とのふれあい活動」「伴侶動物との面会や同居」を推進している。 この「動物がいる入院環境を整えること」という看護ケアを浸透させるためには、ケアする者にとって評価が行いやすく、明確でなければならない。患者の大部分の入院中の日常生活の援助をしているのは看護師であり、動物とのふれあいの要望、伴侶動物との面会や同居の希望があった場合、準備、計画、実施、評価をすることは看護師の役割となることが十分に考えられる。 平成25年度は、病院の治験・倫理委員会の承諾を得ている岐阜県A病院緩和ケア病棟での「動物ふれあい活動」の影響・効果を国際学会で発表した。フェイススケール調査では、ほとんどの患者がふれあう前より、ふれあった後に「快」の気分を示した。また、山梨県にあるクリニックにおいても病院の許可が得られ、緩和ケア病棟で動物とのふれあいにおける影響・効果の調査を開始した。フェイススケール調査では、岐阜県の緩和ケア病棟同様、ほとんどの患者がふれあう前より、ふれあった後に「快」の気分を示した。インタビューから患者にとって、動物とのふれあいは「大切な時間」「癒やし」であることがわかった。
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