2013 Fiscal Year Research-status Report
病院感染対策の実施状況と規定要因に関する日英比較研究
Project/Area Number |
23792619
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
池田 恵 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (50514832)
|
Keywords | 医療関連感染 / 感染予防 / 規程要因 / 教育プログラム |
Research Abstract |
本研究は、日本と英国の大学病院のクリティカルケア領域、手術室、外科領域に勤務する看護師の医療関連感染防止に対する知識・技術・態度とその規定要因を分析し、調査を実施する日本と英国の結果比較を通じて両国の看護師に影響する規定要因の違いを比較し感染予防対策教育プログラムを構築することを目的としている。平成25年度の実施内容を以下に示す。 日本:調査用紙を用いて、大学病院医療情報ネットワークに登録されている医学部附属病院123施設のうち、協力の得られた42施設に対し1500部の調査用紙を配布し、有効回答が得られた632名の結果について統計学的手法を用いた分析をおこなった。結果、態度得点と実践得点に中程度の関連性があり、知識だけでは実践に結びつかず、態度は実践に結びつく重要な因子であると考えられた。90%以上の看護師が感染対策に関する研修に参加しており、一般的な知識の普及はされつつあることが示唆された。知識があり、重要だと認識しているにも関わらずゴーグルの着用の実施率が51.6%と低い。着用しやすい形状を選択し、適切な場所へ配置するなどの取り組みが必要となる。さらに知識得点が低かった接触感染予防策と静脈留置カテーテル管理は、態度や実践率も低い。医療関連感染の原因菌の多くは接触感染する耐性菌であること、血流感染は重篤な感染症に至るため、態度・実践にリンクするような教育介入が急務である。専任の感染管理担当看護師の存在は、態度得点と関連があり、専任看護師の配置の意義は大きい。さらに態度から行動変化に至るまでに、これら看護師がどのようなサポートを行うかも重要であるということが考察された。 英国:調査票をオンラインで実施するよう、フォーマットの修正を行った。病院の感染対策チームから了承が得られ、デモントフォード大学から倫理審査の結果を待っている。(海外協力研究者)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
英国での調査も質問紙での実施で準備をすすめていたが、対象施設からの依頼によりWeb調査への様式を変更があり、その調整に時間をした。その後、英国では冬季のインフルエンザやノロウイルス感染症による感染症流行時期になり調印が多忙で調査が困難であるという理由から調査が延期されていた。以上かっら英国における調査とその結果集計、分析が遅延している。
|
Strategy for Future Research Activity |
英国でのWeb調査に向け、様式を整え、平成26年3月に対象施設感染対策チームからの調査同意が得られている。英国における調査は5月~7月で実施し、その後結果集計、分析を行う。英国での進捗が遅れている背景に、英国研究協力者との時差による連絡のズレが生じている。Emailのみでなく、Skyoe(ビデオ通話)を活用した英国との円滑なコミュニケーションと調整を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
英国での調査も質問紙での実施で準備をすすめていたが、対象施設からの依頼によりWeb調査への様式を変更があり、その調整に時間をした。その後、英国では冬季のインフルエンザやノロウイルス感染症による感染症流行時期になり調印が多忙で調査が困難であるという理由から調査が延期されていた。以上から、英国における調査とその結果集計、分析が遅延しており、英国データ分析後の学会発表や論文投稿に必要な費用が未使用となったため。 英国データ集計後の分析、まとめ、発表に必要な費用として使用する。 学会発表、論文投稿費 など
|