2011 Fiscal Year Research-status Report
透析患者の「かゆみ」に対する看護診断関連因子の特定―中規模前向き縦断調査―
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23792628
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Research Institution | Kansai University of Nursing and Health |
Principal Investigator |
神谷 千鶴 関西看護医療大学, 看護学部, 准教授 (80361236)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | かゆみ / 看護診断 |
Research Abstract |
透析患者のかゆみに関する追跡調査の準備として、先行研究として行っていたかゆみに関連する看護診断の分析、考察を行い、かゆみに関する因子についての文献調査を行った。看護診断の診断指標・関連因子の分析の結果、当初の計画では得られなかった危険因子として、代謝の変調に伴う浮腫、末梢血流量としての足背動脈の触知などの項目が新たに発見できた。浮腫や足背動脈の触知を客観的データとして測定するためのフィジカルアセスメント方法について文献検討を行い、標準的な測定方法を検討することができた。診断指標については、透析患者独自の指標として皮膚の色や乾燥について様々な表現により記録されていることから、画像としてデータに残す必要があると考えられた。この先行研究の分析により明らかになった看護診断指標や関連因子を調査項目としてフォーマットを作成した。調査項目が明確になったため、測定ツールの検証を行った。当初計画していた測定するための機器の精度について文献検討を行い、簡便で正確なデータを得ることができる機器を選択することができた。 研究協力施設については、日本腎不全学会の教育研究委員に協力を依頼し、10施設の看護師に説明を行った。かゆみに対する看護介入を積極的に行っている施設2施設より内諾を得ることができたが、他の施設については倫理審査終了後に募集を開始する予定である。また、先行研究の透析患者の皮膚統合性障害に関する看護診断については、国際学会にエントリーし、発表が受理されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は調査に対する準備期間であった。倫理審査会に提出できておらず、研究協力施設においても倫理審査の結果、受けるかどうか決定するということであったため、協力施設の内諾は2施設からのみである。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査会に提出し、承認を得る。その計画書をもって、研究協力施設へ依頼を行い、調査を開始する。調査のための測定方法や器具についてはそろえているため、すぐに実行できると考える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究協力施設の募集、依頼、説明会の実施のため旅費が必要である。調査項目のもとになった先行研究の公表のための国際学会への参加旅費が必要である。調査の開始にあたり、不足分の調査機器、画像データ保存のためのデジタルカメラの購入が必要である。分析にあたり統計ソフトのアップグレードが必要である。分析において、スーパーバイザー、ならびに英文での投稿においての英文校正者への謝金が必要である。データ分析にあたりアルバイト代が必要である。
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