2013 Fiscal Year Annual Research Report
学童・思春期にある慢性腎不全患者のセルフマネジメントを支える看護援助モデルの考案
Project/Area Number |
23792637
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
内海 加奈子 千葉大学, 看護学研究科, 助教 (20583850)
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Keywords | 慢性腎不全 / 学童期 / 思春期 / セルフマネジメント |
Research Abstract |
昨年度の子どもの成長発達に沿った病期、医療施設の移行の経験とセルフマネジメントの特徴、およびセルフマネジメントへの影響要因を明らかにすることを目的として行った質問紙調査と面接調査の結果について、小児慢性疾患看護、家族看護を専門とする研究者院生8名と研究結果について討議を行い、その結果を含め、看護指針案を作成した。重要な看護の要点として、「透析導入、かつ中高生になる頃からは普段の生活の状況を踏まえ、生活の中で内服のタイミングや飲み忘れをしないための工夫など子ども自身が行う判断の経験を積めるように練習できるよう支援すること」、「子どもの食事制限への頑張りと、定期検査結果での改善を理解できるようなフィードバックを行い、療養行動の必要性を感じることができるような支援」、「思春期・青年期の反健康行動へのつながりやすい時期にこそ、より健康な生活習慣を維持できること、今までの経験を経ながらも、生活の中でのケアやマネジメントができていき、自分の望む生活を維持しながら、慢性腎不全という疾患をもつ生活をコントロールしていくことができるような経験を積むことができるような支援」が重要であると示唆された。また、慢性腎不全へ移行しやすい小児原疾患である先天性腎尿路奇形(CACUT)をもつ子どもたちに対する学童・思春期に至る前までの幼児期からの医療者との関係づくりやセルフマネジメントを高めるための支援を目的として、子どもたちが苦痛を感じやすい検査や疾患に関して幼児が理解しやすく、家族も身近で支援しやすい男児用、女児用の絵本を作成し、主要な小児医療施設へ配布を行い(平成26年4月時点で10施設)、現在臨床での活用とその評価を行う研究に着手している。また、絵本についてはホームページにて公表し、今後は幼児期、学童期を対象とした透析導入に向けた絵本の作成と、思春期を対象としたパンフレットを作成予定である。
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Research Products
(4 results)