2012 Fiscal Year Annual Research Report
出産・育児期にある助産師のキャリア発達促進のための基礎的研究
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23792655
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
北川 良子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (80555342)
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Keywords | 助産師 / キャリア発達 / 就業継続 / 出産・育児 |
Research Abstract |
【結果】対象者は13名であり、平均年齢は35.7歳、就業継続年数は12.4年であった。基礎教育卒業後からインタビュー時点において、一か所の施設に継続して勤務している者は2名、内1人は本人の希望による施設内異動を2回経験していた。出産・育休後に出産前の所属先に復帰した者は8名、転居・結婚・出産・育児を機に退職しその後、転職・再就職した者は7名であった。インタビュ-の結果、抽出されたコードは843であり、サブカテゴリ―を経て、最終的に34のカテゴリーに集約された。 【考察】本研究の対象者は目標としているキャリアを発達させるために、結婚・出産・育児というライフイベントが訪れる前から、自分の進むべきキャリアを自ら考え自己決定のもと行動していた。ライフイベントやその他の事情によって就業継続が難しくなった場合、希望とするキャリアが継続できる職場へ積極的に転職し、転職先の職場でさらなるキャリアを築いている現状があった。またキャリアの岐路に立った際には多種多様な問題解決行動を実施し、自ら策を講師解決を試みていた。この助産師達は、育児による時間的制約のために研修会や時間外勤務ができないことによるマイナスの影響を認識していた。その一方で、妊娠・出産・育児を経験する前と比べより一層、共感・寄り添いながら手厚い助産ケアを実践していると認識しており、自らの経験を対象者の助産ケアに生かしている現状も明らかになった。また仕事と育児の両立し易い環境を自ら職場内で作り上げていくという自負を持ち、自分達だけではなく若い助産師のキャリア発達を促進できるように尽力し、後輩への役割モデルを示すことを意識的に行っていた。この様な助産師の存在は、助産ケアの実践、および職場環境を良好に保つために臨床現場で果たしている役割は非常に大きいと考えられる。
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Research Products
(1 results)