2014 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠・分娩・産褥期に用いられる補完代替医療に関する実態調査
Project/Area Number |
23792671
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
植竹 貴子 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (20438617)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 補完代替医療 / 妊娠・分娩・産褥期 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国における妊娠・分娩・産褥期に用いられる補完代替療法(以下CAM)の現状を把握し、周産期の女性がより安全に 安心してCAMを利用するための示唆を得ることを目的とし本調査を行った。 18歳以上かつ産後1年6か月未満の女性を対象とし、Web調査法にて1500名のデータを回収し、分析した。その結果、704名(46.9%)が妊娠、分娩、産後1年未満に何らかのCAMを使用していることが明らかとなった。また、CAMを使用していた704名のうち、妊娠期に使用した者は697名(99%)、分娩期に使用した者は295名(41.9%)、産後1年未満に使用した者は616名(87.5%)であった。さらに妊娠・分娩・産褥期に使用されたCAMの種類とCAMを使用した症状、CAM使用に影響を及ぼす因子が明らかとなった。 CAMの安全性に関しては、自ら情報を得てからCAMを使用している者が多く(85.0%)、副作用の経験者は2.3%と少なかった。一方で半数以上の者(54.4%)が医療の専門家に相談せずCAMを使用しており、CAM使用について相談する必要がないと思っている妊産褥婦が多く(63.5%)、医療関係者からCAMの使用について質問されなかった割合が高い(79.8%)こと、CAMの専門家以外からCAMを受けた者(48.7%)もいたことから、医療関係者からCAMの使用について、積極的に質問していくことやCAM提供者が、十分な知識と技術を持っているか事前に十分に確認することを周知する必要性が示唆された。 本調査結果は、周産期の女性が使用する補完代替医療の実態とその関連要因を具体的に示す基礎資料として活用することが期待できる。また、周産期の女性がより安全に、安心して補完代替医療を利用するための示唆を提言することができたと考える。
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