2011 Fiscal Year Research-status Report
退院調整における訪問看護師の稼働量のコスト換算と報酬,利益との整合性に関する研究
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23792698
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
須永 恭子 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (50324083)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 訪問看護 / 退院調整 / 報酬 |
Research Abstract |
本研究の目的は、退院調整における訪問看護師の実質的稼働量からコストを換算し、訪問看護ステーション経営および運営への影響を検討するものである。研究開始年度の平成23年は退院調整の稼働量と業務全体とのバランスを把握するために、訪問看護師の通常業務の平均稼働量と内容を捉えることとした。ただし、訪問看護師の経験年数や勤務時間・勤務条件のばらつきを考慮し、対象はステーション管理者に限定し、1日の業務内容と要した時間、ステーションの経営状況等についてアンケート調査を実施した。 1.調査対象:平成21年度 介護保険事業状況報告(年報)から都道府県別介護保険給付者1人当たりの訪問看護給付費を算出。給付費が多い都道府県を順番に抽出し、その都道府県内ステーション所属管理者約500名を対象とする。次に少ない都道府県を順番に抽出し、その都道府県内ステーション所属管理者約500名を対象とする(計1000名が対象)。ステーションは独立行政法人福祉医療機構情報システム室 WAM NETに掲載されている施設を利用。 2.調査方法:(1) データ収集方法;自記式・無記名式アンケート調査(2)調査内容;管理者の1日の業務量(時間)と内容、ステーションの経営、運営状況等 現在、アンケート返送の〆切日前であるが、約200カ所のステーション管理者からアンケート回答が返送されている。この結果から、訪問看護師の通常業務の稼働量と経営状況の概況を把握する。そして、平成24年度に調査予定の退院調整の稼働量との比較等により、経営と運営への影響を考察する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
基礎情報の把握を目的とした1回目のアンケート調査結果の収集と分析に現在取りかかっている。これが終了次第、2回目の調査に取りかかる。
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Strategy for Future Research Activity |
アンケート調査の結果をまとめ、2回目の調査を実施する。調査内容は、1.最近実施した退院調整において要した時間と実施内容 2.仮にそこで退院院調整を行わなかった場合、どのような業務ができたかについてである。 1の結果から退院調整の稼働量が業務全体に占める割合を検討し、訪問看護師への負荷とステーション運営に及ぼす影響を考察する。2の結果から経営に及ぼす影響を考察する。さらに、訪問看護師が行う退院調整の意義等を関係職種から把握し、報酬・利益との整合性について総合的に検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・インタビュー調査、アンケート調査で必要となるアンケート用紙等の印刷代、発送料、調査協力者への謝礼、調査の旅費、聞きとり内容のテープ起こし代等。・研究成果を学会等にて報告する際の旅費、誌上発表する際の論文投稿費等。・調査協力者に配布する報告書の用紙代と印刷代、発送料等。
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