2011 Fiscal Year Research-status Report
北陸地方の要支援高齢者における冬季の照度が睡眠、活動、心身の健康に及ぼす影響
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23792700
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
市森 明恵 金沢大学, 保健学系, 助教 (80507369)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 要支援高齢者 / 照度 / 冬季 / 睡眠 |
Research Abstract |
今年度はこれまでに調査していた対象者のデータを用いて、従来の調査方法から得られたデータによる照度と睡眠・活動・心身の健康の関係の分析を行い、調査方法の妥当性の検討を行った。また、その調査結果を英文雑誌へ投稿するため論文作成を行った。さらに、今年度冬季においては、調査データの更なる蓄積のため、北陸地方の地域包括支援センター2か所に依頼し新たに6名の調査を行った。次年度以降調査を拡大し、また信頼性の高い調査結果の蓄積を行っていけるように、調査員への調査方法の研修も行い単独で調査が行えるようにした。これにより研究者と調査員とがそれぞれ個別に調査に出られるようになった。さらに、睡眠の計測についてはこれまでのアクティグラフだけでなく次年度以降は睡眠の質を測る簡易型脳波計(夢眠計)を用いる予定であるため、夢眠計を用いた睡眠調査の予備調査を行った。予備調査から、現調査対象者においては機器の装着時に補助が必要になることが判明した。これまでは、研究者もしくは調査員が訪問調査時に必要な機器を全て対象者に装着していたが、この脳波計は就寝時に装着する必要がある。そのため、装着を対象者自身に依頼する必要があるが、装着動作には電極のシールをはがすといった巧緻動作が含まれるため装着手順をわかりやすく示しても対象者自身が正しく装着することが難しいと考える。就寝時間に合わせた訪問は対象者の負担になる可能性があり、実施が難しい。これらのことを踏まえ、調査方法の検討もしくは、調査対象者の認知レベル・身体レベルの限定等の研究計画の見直しを行っていく必要性が明らかになった。また、睡眠の質に関するデータを用いた分析方法についても今後予備調査の結果を分析した上で決定していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでのデータによる分析および調査方法の妥当性の検討を行った。また、簡易脳波計の予備調査を行ったが、分析方法の検討はこれからである。倫理審査について次年度に持ち越しとなっている。調査方法について再検討し、実現可能性を再度確認したうえで倫理審査を受ける必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
簡易脳波計を用いた調査方法の検討および、脳波計の測定値を用いた分析方法の検討を行い、研究計画を修正して倫理審査を受ける。さらに、脳波計を用いた睡眠の調査を含む照度、睡眠、活動、心身の健康に関する調査の依頼を行っていく。今年度作成した論文の投稿も次年度行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
脳波計測定値の分析を行うことができず分析用の統計解析ソフトを購入せずに年度末をむかえたため、次年度に繰り越すこととなった。簡易脳波計を用いた調査方法の検討のため、脳波計の貸与を受ける。また、脳波計測定値の分析方法の検討のため、統計解析ソフトを購入し予備調査結果を用いて分析する。
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