2015 Fiscal Year Annual Research Report
北陸地方の要支援高齢者における冬季の照度が睡眠、活動、心身の健康に及ぼす影響
Project/Area Number |
23792700
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
市森 明恵 金沢大学, 保健学系, 助教 (80507369)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 要支援高齢者 / 照度 / 冬季 / 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度に作成し投稿していた論文“Subjective Sleep Quality, and Psychosomatic Health in Elderly Individuals Requiring Care: A Survey of Japan's Hokuriku Region in Winter.”がJOURNAL OF COMMUNITY HEALTH NURSING, 32(2), 104-114.に掲載され、結果を世界に公表した。 また、睡眠のアセスメント指標として当初は簡易脳波計による脳波測定を計画していたが、本研究の対象者である在宅の虚弱な高齢者にとって機器の装着が当初の想定以上に負担をかけるものであることがわかり、既に取得済みであった腕と腰の体動データを活用して睡眠のアセスメントを行う方法へと切り替え、H28年度はその体動データの分析と結果のまとめを行った。本研究に限らず、虚弱高齢者の睡眠確保は心身の健康やうつ、活動性に影響するため重要であり、睡眠の質の簡便な計測方法の開発が必要である。就床中の1分毎の腕と腰の体動データの定量化方法として先行研究をもとに就床中の体動の持続静止時間を用い、腕と腰の持続静止時間と心身の健康との関連を分析した。その結果、眠剤の有無により睡眠と心身の健康の指標の関係性が異なり、眠剤内服無しの者では腕と腰の持続静止時間が長いほど老年期うつ病評価尺度(GDS15)の得点が高いことが明らかになった。虚弱な高齢者においては、就床時に体動が少なすぎる者で精神的な健康が良くない可能性が示唆された。本研究で用いた腕と腰の体動データについては両者を比較することで睡眠をアセスメントする指標となり得る可能性がある。今後妥当性の検証が必要であるが、対象者に負担をかけない客観的な睡眠アセスメント指標の測定方法として活用していく提案ができたと考える。
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Research Products
(1 results)