2012 Fiscal Year Research-status Report
通所サービスにおけるケアスタッフ向けの若年性認知症ケアサポートデータベースの開発
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23792705
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山川 みやえ 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80403012)
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Keywords | 若年性認知症 / 家族 / ケア / データベース / 通所サービス |
Research Abstract |
若年性認知症患者と家族がデイサービス等を利用する場合、受け入れるスタッフの経験や知識不足により、サービスを十分に提供できないという問題がある。本研究の目的は、デイサービス、ホームヘルパー、ショートステイ等における在宅サービスを提供する介護スタッフに対して、若年性認知症患者へのケアサポートシステムを構築することである。具体的には、若年性認知症ケアを担う在宅サービスのスタッフに役立つ実践的なケアデータベースを開発し、地域の介護スタッフへのケアサポートシステムを開発する。本研究では、主に以下の2つを目的とした。 ・若年性認知症ケアを担う在宅サービスのスタッフに役立つ実践的なケアデータベースを開発する。 ・開発したケアデータベースの検証を実施する。 ケアデータベースの情報リソースとして、若年性認知症のケア方法に関する事例研究からの文献検討、申請者が若年性認知症本人交流会(浅香山病院「ラフラフ」)に参加による情報収集、「ラフラフ」に参加している家族に対するフォーカスグループインタビューによる情報をもとにした。インタビューは1回1-2時間程度で全部で9回実施した。現在はその内容を質的に分析している最中である。分析結果はまだ途中ではあるが、外出時のトイレの工夫や、身体的機能を低下させないために、家事を分担する方法など、日常生活に根差した内容が抽出された。さらに、外出を促進するための要素なども抽出され、これらの内容は今年度国際学会に発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は、突発的に別の科研の研究分担者としてのプロジェクトに参加せざるをえなくなり、そのため、本研究に対するエフォートが大幅に減ってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、分析に従事する学生を増やし、当初の計画通りに進めていくこととする。また研究代表者のエフォートを当初の通り維持できるようにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、当初今年度予定していたケアデータベースの修正、改善のためのパイロット調査を実施する。具体的には以下である。 ・平成23年度に作成したケアデータベースをデイサービス施設等でパイロット調査をし、施設スタッフへの個別インタビューや面接によるアンケートを実施して、個別的に評価をした上でケアデータベースを修正、改善する。 ・評価は、ホームページへのアクセス回数と、ホームページ上でのアンケート調査によって実施する。アンケート調査は、データベースを使用する上での不具合や、実際に役立ったケース、などをケアデータベースの項目ごとに集計し、評価する。
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