2014 Fiscal Year Annual Research Report
通所サービスにおけるケアスタッフ向けの若年性認知症ケアサポートデータベースの開発
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23792705
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山川 みやえ 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80403012)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 若年性認知症 / ケアサポート / データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】若年性認知症者の家族介護者が実践しているケアの工夫をウェブ上のケアサポートデータベース(以下DB)として開発し、その有用性を検討した。 【方法】2012年4月から8月に「若年性認知症セルフサポートくらしのヒント集http://miyatabu.net /livingsupport/」を作成した(山川ら 認知症ケア学会関西大会2014)。DBは家族介護者や介護福祉士、看護師、保健師、IT専門家9名の専門チームで作成した。ケアする上での困難をクイズ形式で絞り込み、対応方法を教える問題解決型とした。2014年9月から12月に家族介護者やケアスタッフを対象にグループインタビューを実施した。グループインタビューではDBを実際に使用してもらいその有用性や問題点を明確化した。インタビュー内容は逐語録より質的に分析した。【倫理的配慮】本研究は大阪大学倫理委員会の承認を得て実施した。不利益を被らないこと、個人情報の保護の保障(ウェブ上でのアクセス履歴)について説明し同意を得て実施した。【結果】グループインタビューは6組実施した。(所要時間は48~73分)年齢は20代~60代で1グループの人数は2人~5人であった。所属は地域包括センター、デイサービス、家族会、入居施設スタッフ、グループホーム、居宅介護支援事業所であった。内容については、「家族支援や認知症理解に役立つ」「項目は妥当」の他に「認知症の進行度別に分けるべき」「事例の紹介などが多いほうが良い」などが挙げられた。また問題解決型のDBについては「使いやすい」「自分が聞きたいことが整理できる」の他、「途中で何を検索しているのかわからなくなった」「アクセス履歴が可視化できるようにしたい」があった。【考察】開発したDBは認知症の家族支援や認知症の理解には一定の効果があったが、進行度や生活全体からのサポートツールとしての課題が明らかになった。
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