2013 Fiscal Year Annual Research Report
地域で暮らす精神障害者におけるリカバリーの関連要因について
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23792710
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
藤本 裕二 佐賀大学, 医学部, 助教 (30535753)
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Keywords | リカバリー / 精神障害者 / 地域生活 |
Research Abstract |
本研究の目的は,地域で暮らす精神障害者のリカバリーに影響する要因を明らかにすることである。地域で暮らす精神障害者361名を対象にアンケート調査を実施し,346名(有効回答率95.8%)を分析対象とした。調査項目のリカバリーは24項目版Recovery Assessment Scale日本語版(RAS)用いた。その影響要因を,個人属性,自覚する病気の状況,活動に関する要因,心理・社会的要因で構成した。 分析対象者のうち,男性216名(62.4%),平均年齢は46.6±12.9歳,家族との同居者は189名(54.6%)であった。RASの平均合計得点は81.9±13.8点であった。平均発病年齢は26.9±11.7歳,96名(27.9%)に自覚する薬の副作用があった。身体的自覚症状数の平均は5.2±4.1個,精神的自覚症状数の平均は1.5±1.7個であった。291名(89.3%)が趣味や楽しみを有し,ピアサポートや講演会活動の参加経験がある者は37名(10.7%)であった。情緒的支援ネットワーク認知の平均合計得点は,7.2±3.2点,楽観主義の平均合計得点は,20.7±3.8点であった。リカバリー(RAS)を応答変数,性別,年齢,発病年齢,自覚する薬の副作用の有無,身体的自覚症状,精神的自覚症状,情緒的支援ネットワーク,楽観主義,趣味や楽しみの有無,ピアサポートや講演会活動参加の有無の10項目を説明変数として,Stepwise法を用いた重回帰分析を行った結果,「楽観主義」「情緒的支援ネットワーク認知」「趣味や楽しみ」の3項目がリカバリーに有意な影響力を持つ変数として採択され,自由度調整済みR2は0.568であった。 リカバリーは「疾病の治癒」ではなく「人生の回復」であり,リカバリー促進の為には,活動面や心理社会的側面を重視することが重要である。
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Research Products
(2 results)