2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23792715
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
塩満 智子 宮崎大学, 医学部, 助教 (90468025)
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Keywords | 転倒予防 / 中年者 |
Research Abstract |
本研究は、中年者(40歳代、50歳代の中年期にある者)のための“自己チェック型転倒予防ツール”を開発することを目的とした。そのため、中年者の歩行・転倒予防に関する認識と体力・運動能力の現状を明らかにすること、また、体力・運動能力と認識のずれを明らかにすることを目指した。 最終年度は、宮崎県内の会社に調査協力を依頼し、40歳から59歳までの労働者30名を対象に質問紙調査及び体力・運動能力測定を実施した。調査内容は、基本的特性、身体状況、つまずき・転倒経験、歩行・転倒予防に対する認識、体力・運動能力(歩行速度、歩幅、段差昇降状況、バランス能力、柔軟性、筋持久力)とした。 その結果、中年者の体力・運動能力の現状として、バランス能力は維持されているが、筋持久力や柔軟性が低下している者が多いことが明らかになった。1年間に転倒経験がある者は1割、つまずき経験がある者は5割であった。歩行・転倒予防に関する認識については、現在転倒に対する不安を感じている者は少ないが、現在のバランス能力、将来の転倒や転倒による介護の可能性については自信がないと感じている者が多かった。体力・運動能力と認識のずれについては、転倒予防に必要な体力・運動能力の中で、バランス能力と筋持久力の測定評価と認識(自己評価)に有意な差がみられた。 以上の結果を基に、バランス能力と筋持久力を自己チェックすることで、中年期から転倒予防のための身体づくりや姿勢を意識できるような“自己チェック型転倒予防ツール”を作製した。
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