2014 Fiscal Year Research-status Report
10代で出産した母親のライフプラン構築を支援する包括的プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
23792733
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
大川 聡子 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (90364033)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
|
Keywords | 若年妊娠・出産 / ライフプラン / グループアプローチ / 家族計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、若年母親グループにおいて家族計画を含めた、ライフプランを構築する取り組みを実施する。そのことにより望まない再妊娠を予防し、母親たちが長期的な視点でライフプランを構築するための一助とする。26年度も若年母親に対するライフプランを構築する取り組みを継続して行った。今年度は2グループにおいて1回ずつ行い、参加者は合わせて7名であった。これまでライフプランを5年間と設定していたが、5年の枠以上に記載していた対象者もいたことから、対象者の状況を踏まえて10年間のライフプランの作成についても検討したい。妊娠中の参加者もみられたため、家族計画については個別対応も併せて行っていくことも必要である。プログラム実施中に、夫婦間のコミュニケーションの乏しさを示唆する発言も見られた。このことから、出産後に夫婦がそれぞれ母親・父親としての役割を確立していく中で、夫婦間のコミュニケーションをどのようにとっていくべきか伝えていくことも必要であると考える。 26年度は、その他に若年母親に対しこれまでライフプランを実施したスタッフ(保健師2名、助産師1名)に対するインタビュー調査を実施した。助産師、保健師がそれぞれの職種の特性を生かして若年母親にかかわっていること、若年母親を支える地域づくりを目標に支援を行っていることが示された。また、若年母親・父親に対する支援が、公的・民間機関を問わず多様に行われているニュージーランドを視察し、若年父親・母親に関連する職種および若年母親・父親自身からの聞き取り調査を行った。ニュージーランドでも日本と同様若年母親に対するグループ支援は行われているが、日本と異なる点として、若年母親をスタッフとして雇用し、新規参加者とスタッフの仲介役になっていることであった。これらの研究結果をもとに、若年母親の実態を踏まえた支援についてさらに検討したい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フィールド調査、プログラム実施について予定通り行うことができているが、プログラムの評価、考察が十分にできていないため、今年度中に実施する。
|
Strategy for Future Research Activity |
1) プログラムの評価・考察:参加者の経年的な変化、ライフプランの記載内容、スタッフからの聞き取り調査により、プログラムの内容を評価する。 2) 研究成果の公表:国内外関連学会で発表を行い、研究成果を公表する。
|
Causes of Carryover |
今年度はプログラムの実施及びスタッフからの聞き取り調査に時間を費やしたため、4年間全体を通したプログラムの評価が不十分である。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
プログラム評価のための資料購入費ならびに、成果発表旅費として使用する予定である。
|