2011 Fiscal Year Research-status Report
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23792737
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
石川 麻衣 高知県立大学, 看護学部, 講師 (20344971)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 健康増進計画 / 行政保健師 / 健康づくり / ヘルスプロモーション |
Research Abstract |
本研究の研究目的は、行政保健師の健康増進計画推進活動モデルを開発することである。本年度は、モデル試案作成に向け、以下の2つの調査研究を行った。1.保健師の健康増進計画推進活動に関する文献調査:国内文献をもとに、健康増進計画および健康日本21地方計画推進に関する行政保健師の活動内容の整理を行った。その結果、行政保健師の健康増進計画推進活動の要素として、【健康増進計画の進行管理】【ヘルスプロモーションの発展】【協働活動の発展】【行政組織全体による健康づくり推進体制の構築】【住民の主体的な健康づくり推進活動の発展】【保健師活動の再編】が含まれていた。2.行政保健師による健康増進計画推進活動のインタビュー調査:健康増進計画推進活動における行政保健師の実践知を記述することを目的に、康増進計画推進に従事した経験を持つ保健師に対して行ったインタビューの内容を分析した。その結果、行政保健師は、健康増進計画推進の体制づくりとして、行政組織全体を巻き込みながら住民の組織的な健康づくり推進活動の支援体制を構築していた。これとともに、組織的な活動の継続や個々人の健康づくり活動が、住民全体の健康づくりを推進する環境づくりになることを意識して、活動に取り組んでいた。また、住民の組織的な健康づくり活動推進のため、【個々人の健康づくりの促進】【健康づくり推進活動組織の運営支援】【住民の活動を支える環境づくり】の3つの支援を行っていた。行政保健師は、【個々人の健康づくりの促進】と【健康づくり推進活動組織の運営支援】の双方を通じて、住民の関係を深める支援を行っていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の目標は、行政保健師の健康増進計画推進活動試案モデルの作成に向け、それぞれの調査からモデルの原案を作成することであった。 本年度行った2つの調査をもとに、モデル原案の作成に至っており、本研究は、計画通り順調に進んでいるものと判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に予定していたインタビュー調査のうち1件が研究協力者の都合により平成24年度に延期になったため、この分の研究費を平成24年度に使用して調査を行い、活動試案モデルの完成を目指す。 平成24年度の目標は、平成23年度に行った調査結果を踏まえ、健康増進計画推進活動試案モデルを作成し、その検証を通じて試案モデルを洗練化させることである。 平成25年度の目標は、試案モデルを用いた健康増進計画推進活動の成果調査を行い、これを踏まえて行政保健師の健康増進計画推進活動モデルを作成することである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
【消耗品費】健康増進計画推進活動や研究方法に関する資料・書籍収集に係る経費が必要である。また、文具類や、インタビュー録音と分析のための機器が必要である。【国内旅費】健康増進計画推進活動試案モデルの作成に向けた追加調査を行うため、平成23年度の研究費を本年度旅費として使用する。モデルの構造および妥当性を検証するため、行政保健師及び地域看護学研究者に意見を聴取するための旅費が必要である。研究成果の公表およびモデルに対する意見を聴取するため、看護系の学会や保健師活動研究会に参加するための旅費が必要である。【謝金等】インタビュー対象者に対する謝礼品、及び、資料収集・整理と入力の作業補助を行う研究協力者への謝金が必要である。【その他】録音反訳を業者に依頼するための費用、印刷費、複写費、通信費、学会参加費、また学会誌への論文投稿料及び研究報告書作成費用が必要である。
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