2012 Fiscal Year Annual Research Report
多胎児の父親のワーク・ライフ・バランス:育児参加が父親に与える影響の検討
Project/Area Number |
23792749
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 知里 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師(常勤) (50454666)
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Keywords | 公衆衛生看護 / 多胎 / 育児参加 / 父親 |
Research Abstract |
単胎児の父親と多胎児の父親では、子育て観や次世代育成観、母性神話に対する価値観、仕事観について違いはあるのか、また、単胎児と多胎児の父親の育児参加を促進する要因を明らかにすることを目的とし、父親の育児参加度と父親準備性、ソーシャルサポート、子育て知識を得る方法、子育て観・次世代育成観、子ども観の関連をアンケート調査した。結果、211名の多胎児の父親から回答を得た(回収率20.8%)。また、101名の単胎児の父親から回答を得た(回収率33.7%)。 「三歳児神話」や「母性神話」については、多胎児の父親は単胎児の父親と比較して反対側が有意に多かった。「子育て中は、勤務時間を自分で調整できるほうがよい」など育児期の働き方に対する要望は、多胎児の父親で賛成側が有意に多かった。また、「父親の子育て参加度」を従属変数に子どもの年齢別に回帰モデルを作成した結果、子どもが0歳時点において、「多胎(β=0.116, p<0.05)」「妻の妊婦健診に付き添ったことがある(β=0.175, p<0.001)」「子育ての悩みを友人・同僚に相談したことがある(β=0.138, p<0.01)」「妻は、子育てに関する自分の頑張りを誉めてくれた(β=0.397, p<0.001)」「妻は、仕事での自分の頑張りを誉めてくれた(β=-0.138, p<0.05)」「子育ては、男女ともに協力して行うものである(β=0.172, p<0.01)」「子どもを育てることに余り関心が持てない(β=‐0.139, p<0.01)」で回帰係数が有意であることが確認された。調整済みR2乗値=0.346であった。 子どもが0歳時点における多胎育児の育児負担の強さと父親の協力が不可欠な環境示唆され、多胎家庭においては、0歳時点における育児支援の充実が特に必要であると考えられる。
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Research Products
(4 results)