2011 Fiscal Year Research-status Report
高齢者世代が参画する子育て支援活動が母親・高齢者世代双方の精神的健康へ及ぼす効果
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23792751
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Research Institution | Senri Kinran University |
Principal Investigator |
草野 恵美子 千里金蘭大学, 看護学部, 准教授 (70346419)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 少子高齢化 / 子育て支援 / 地域 / 高齢者 / 母親 |
Research Abstract |
少子化の進行に伴って,母親の育児ストレスの軽減や精神的健康の向上は重要な公衆衛生上の課題となっており,地域社会全体での子育て支援策が求められている。同時に,急速な高齢化が進むわが国においては,高齢者世代の精神的健康の向上も喫緊の課題となっている。中でも,地域における社会活動は,うつ予防と関連する重要な要因と指摘されている。従って,高齢者の地域における社会活動を促進することは,高齢者の精神的健康の向上に寄与する可能性があると同時に,介護予防を推進する観点からも重要と考えられる。そこで本研究では、少子高齢社会における地域社会全体での子育て支援策の1つとして,高齢者世代が参画する子育て支援活動に焦点をあて,少子高齢社会における地域全体での効果的な子育て支援策の構築と,母親等の子育て世代および高齢者世代双方の健康・QOLへの寄与をめざし,高齢者世代が参画する子育て支援活動が,参加する母親および,子育て支援活動を行う高齢者世代の双方の精神的健康へ及ぼす効果を明らかにすることを研究目的としている。初年度となる本年度は、従来からの調査地に加えて,調査地拡大のための準備,調査事前準備等を目標とした。まずは子育て支援関連図書および高齢者健康づくり関連図書等を用い,文献レビューを行うとともに,これまで行ってきた研究についてさらに検討を行った。また,学会や関連領域の専門家から本課題に関連する最新の知見の収集を行った。さらに,従来から継続的に協力を得ている調査予定地の関係機関の専門職等に加えて,調査地拡大に向けて近隣の他の地域の専門職等から、高齢者が参画する子育て支援活動の現状について情報収集を行った。今後は調査実施に向けて,具体的な準備として,調査協力を仰ぐ地域組織の最終的な選定,調査方法,調査票の確定,倫理的課題への対応などを行っていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査実施に向けて,関係機関の専門家等からの意見収集は実施できたが,当初予定していた,子育て支援活動を組織的に行っている住民に対する聞き取りはまだ不十分であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は,さらなる調査候補地拡大の可能性を探ることも含めて,地域組織活動関係者からの聞き取りを進めるとともに,必要な協力体制の整備,調査デザインの最終的な検討,事前調査等を行い,調査実施に向けて進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の目標は,平成23年度に行った調査事前準備を基にして,必要な協力体制,調査デザインの検討,事前調査等を行い,調査実施に向けて進めていくことである。具体的な計画・方法・使用予定の研究費としては次のとおりである。(1)対象とする地域組織活動の関係者への聞き取り(調査研究旅費,物品費など),(2)調査協力体制の整備(打ち合わせ旅費など),(3)調査デザインの最終的な検討,専門家からの助言を受ける(謝金など),(4)調査票案の作成,プレテスト,調査票の修正(印刷費,物品費など),(5)所属大学の倫理委員会の承認を得る。(6)調査実施(謝金,物品費,調査研究旅費など),(7)調査準備や縦断調査での対象者からの聞き取りや調査票の配布・回収などを,研究補助者の補助を受けて実施(謝金),(8)学会等での最新の知見収集,専門家からの意見収集(学会参加旅費など)
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Research Products
(2 results)