2013 Fiscal Year Annual Research Report
過疎地域と都市の情報通信技術を活用した高齢者見守りネットワークに関する研究
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23792752
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Research Institution | Shijonawate Gakuen University |
Principal Investigator |
上村 聡子 四條畷学園大学, リハビリテーション学部, 講師 (70454725)
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Keywords | 高齢者 / ICT支援 |
Research Abstract |
過疎地域のように住民間のつながりが強く、高齢者を取り巻くネットワークが形成されているならば、ICT支援の有用性は低い。反対に、都市部のように住民間のつながりが弱く、高齢者を取り巻くネットワークが不十分であれば、ICT支援は不十分な部分を補う必ツールとして有用性を発揮する。そこで、その比重を決めるために、その地域住民の力、地域の社会資源の現状を把握する事を試みた。前者の事例として大豊町の調査を行った。高齢者は助け合い生き生きと暮らしているが、以前とは異なり、介護度が重度化すると、家での生活を維持することが出来なくなっている。中には、通院を続けることも困難な高齢者もいる。住民の力が低下するにつれ、ICT支援の更なる展開が必要な時期ともいえる。「過疎地域における高齢者の暮らしに関する研究~医師・保健師の視点から」:第53回日本社会医学会 一方で、Iターン若者世代との日常的な交流の現状から、世代を超えた人と人との“つながり”もみられた。若者世代と高齢者とのつながるきっかけは、公民館活動などの地域活動が大きな役割を果たす。引き続き本調査を行う予定である。世代間交流学会 第4回全国大会 発表 校舎の事例として、神戸市灘区の選定した地域では、行政が導入する大阪ガスの見守りサービスを活用する高齢者は少なく、携帯電話を所有する高齢者は多かった。複数の食事会に参加し、習い事などをして活動的な高齢者がいる反面、同じマンションの住民同士でも会話をすることもない高齢者もみられ、その生活スタイルの多様性がみられた。サービスが多い都市部において高齢者自身が必要とするICT支援について検討を行う必要がある。 また、ICTを活用した事例として、兵庫県多可町の多可赤十字病院の地域医療活動の視察を行った。中山間地域における地域医療の課題は大きく、この地域の取り組みについて追跡調査を行う予定である。
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