2011 Fiscal Year Research-status Report
うつ病を有する親の子どもへの家族を中心とした予防学的介入プログラム日本版の開発
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23792763
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Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
上野 里絵 独立行政法人国立国際医療研究センター, 精神看護学, 専任講師 (20598677)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | Dr.Solantaus / フィンランド |
Research Abstract |
平成23年度の主たる目的は、Beardslee博士らが開発したプログラムが適用されている国の情報収集を行うことであった。情報収集を行うにあたり、どの国からの情報収集を核にするか、有用であるか等を検討した。フィンランドのSolantaus博士は、Beardslee博士らのプログラムをいち早く自国に適用、実践しており、実績もあることから、プログラム適用から実践後の評価も含めた長期的観点から、日本の適用に関する示唆が得られると考え、情報収集の主たる国はフィンランドのSolantaus博士の研究、実践を中心とした。具体的内容としては、Solantaus博士とコンタクトをとるため、Beardslee博士の共同研究者であるGladstone博士にコンタクトをとり、Solantaus博士を紹介してもらった。Solantaus博士より情報提供等の研究協力への承諾を得、Solantaus博士らが用いている臨床家へのマニュアル1部、精神疾患をもつ親とその子ども用のリーフレット3冊、研究論文等の提供を受けた。これらは、全て英語であったため、マニュアル1部を日本語に翻訳した。医療分野の翻訳経験者に依頼し、最終的には、主任研究者(上野里絵)が確認。マニュアルや資料、論文を精読し、Solantaus博士らとBeardslee博士らのプログラムの異同、Solantaus博士らの実践方法・内容、適用までのプロセスの一部に関する事柄等の情報と内容を具体性をもって、理解することができ、今後の日本への適用についても考える上で有用であった。また、Solantaus博士らから入手した情報や資料は、日本への適用の際に利用可能な資源や情報が含まれていると思われた。以上より、フィンランドのSolantaus博士の研究、実践を中心とした情報収集は、日本への適用を検討する上で、十分な意義があったと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フィンランドのSolantaus博士より、適用に関する多様な資料と共に情報提供を得ることが出来たことより、平成23年度の目的への達成度を上記の区分とした。加えて、Solantaus博士とコネクションをもつことができ、今後も、情報提供を含め、本研究への協力を得ることができる。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には、研究計画に沿って、研究を実施していく。本研究は、Solantaus博士、Beardslee博士等、海外の研究者とのやりとりが多いこと、英語の資料が中心であるとする特徴がある。そのため、特に英語の翻訳への時間管理については、研究推進と関与してくると考えられるため、この点への配慮と留意をしていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
基本的には、研究計画に沿った研究費を使用していく計画である。翻訳においては、申請していた研究費と異なる可能性がある。
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