2012 Fiscal Year Annual Research Report
TKA後の歩行能力に影響を与える因子についての検討
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23800002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小林 巧 北海道大学, 大学院保健科学研究院, 特任助教 (70608546)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | TKA / 歩行能力 / 機能的因子 / 歩行能力 / 筋機能 |
Research Abstract |
本研究の目的は、人工膝関節全置換術(TKA)後の筋機能について詳細に検討するとともに、機能的因子およびバランス能力とTKA後の歩行能力の関連性を調査し、歩行に影響を与える因子を明確にすることで、TKA後のリハビリテーションを効率よく進める上での一助とすることである。筋機能の評価にはTKA患者7名および健常若年者7名を対象として、下肢筋の筋活動について測定した。方法は片脚立位移行時の各筋の筋活動開始時間ならびに下肢拳上時間を測定した。また、TKA患者30名を対象として、歩行能力(歩行速度、重複歩距離)を従属変数とし、機能的因子(疼痛、関節可動域、筋力、筋活動開始時間)およびバランス能力(片脚立位時間、Functional reach test、Timed up and go test(TUG)、Berg balance test)を独立変数とした重回帰分析を実施し、歩行能力を予測する因子について検討した。結果として、筋機能について若年健常者の大腿四頭筋の筋活動開始時間は下肢拳上時間より有意には早かったのに対して、TKA患者では大腿四頭筋の筋活動開始時間と下肢拳上時間に差が無かった。このことから、大腿四頭筋の役割が健常者ではフィードフォワード運動制御として機能しているが、TKA患者では手術の影響によりフィードフォワード運動制御として十分機能していない可能性が推察された。また、歩行能力の予測因子の検討において、歩行速度では非術側の屈曲筋力およびTUGが、重複歩距離では非術側の屈曲筋力が有意な変数だった。このことから、TKA後の歩行能力の改善には、機能的因子として非術側の屈曲筋力を、バランス能力としてTUGを向上させることで歩行能力を向上させることが出来る可能性が示唆された。これらの結果は、TKA後のリハビリテーションの一助となると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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