2012 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変動物を用いた精子機能調節におけるカルシウムシグナル伝達機構の解析
Project/Area Number |
23800038
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮田 治彦 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任助教 (50604732)
|
Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
|
Keywords | 受精 / 精子 / カルシウム |
Research Abstract |
前年度に引き続き、精巣で特異的に発現しているカルシニューリン触媒サブユニットであるPpp3ccのノックアウト(KO)マウスの表現型解析を行った。このKOマウスの雄は野生型と同じように交尾を行なうものの雄性不妊を示すことが分かった。透過型電子顕微鏡を用いてKO精子の形態を調べてみると、野生型との違いは特に見つからなかった。一方、カルシウム依存性の脱リン酸化酵素活性を調べてみると、野生型に比べてKO精子では有意に活性の低下が見られた。次に、精子運動解析装置を用いてKO精子集団の運動性を解析してみると、野生型の精子集団に比べて遊泳速度が有意に低下していることが分かった。これらのことからPPP3CCは受精に必要な精子運動性の維持に必要不可欠であると考えられる。前年度には、このKOマウスを、精子先体が緑色、ミトコンドリアが赤色の蛍光を示すTGマウス(RBGS/Red Body Green Sperm)と交配させ、Ppp3cc・KO/RBGSマウスを得た。今年度はこのマウスを用いて雌性生殖路内におけるKO精子移行の様子を観察し、野生型に比べて数は少ないものの、KO精子は卵子が排卵される卵管膨大部まで到達できることが分かった。Ppp3cc・KOマウスは精子運動能低下によるヒト不妊のモデルマウスとして有用であると考えられる。 また、カルシニューリン以外にカルシウム依存性であるタンパク質としてカルパインに着目し、精巣で特異的に発現しているカルパインのKOマウス作製を行った。今後このKOマウスの表現型を解析していく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(2 results)