2012 Fiscal Year Annual Research Report
CD133陽性卵巣癌細胞の足場非依存的増殖に必須な新規分子機構の解明
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23800055
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
荒木 真理人 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80613843)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | CD133 / 卵巣癌 / 足場非依存性 / がん幹細胞 |
Research Abstract |
本申請課題では、がん性幹細胞マーカーCD133を不均質に発現する卵巣癌細胞株をモデルに用いて、CD133陽性卵巣癌細胞に特異的に見られる、足場非依存的増殖に必須な、新規の分子基盤を明らかにすることを研究目的している。 平成23年度終わりまでに、 CD133陽性卵巣癌細胞と陰性細胞の遺伝子発現を比較し、CD133陽性細胞に特異的に発現している遺伝子としてHEG(Highly-expressed genes in CD133-positive cells)1から10を同定している。さらに、HEG1-3の発現を抑制した細胞では、増殖速度の低下や軟寒天培地中でのコロニー形成能の消失を見いだした。つまり、HEG1-3は、CD133陽性卵巣癌細胞の増殖や足場非依存的な増殖になんらかの役割を果たしていることが強く示唆された。 本年度は、HEG1-3について、 shRNAに非感受性のサインレンス変異を導入したcDNAを発現させ、shRNA発現下においても、足場非依存的な増殖能の再獲得が観察されるか検討し、足場非依存的増殖に必須な遺伝子としての定義付けを試みた。膜蛋白質であるHEG-1と3については、N端もしくはC端にエピトープタグを着け、複数の異なる強さの発現プロモーターの下流に挿入し、発現を試みたが、発現の確認はかろうじてできたものの、膜への局在は確認できなかった。これは、蛋白質の末端構造がHEG1や3の膜への局在を制御しているため、エピトープタグの付加により、膜への局在のプロセスから外れてしまったためと考えられた。現在、HEG2について、同様の実験を行ない、HEG2の卵巣癌細胞における足場依存的な増殖に必須な遺伝子としての定義付けを行なっている。今後の研究により、CD133陽性卵巣癌細胞における足場依存的な細胞増殖に関わる新たな分子メカニズムが明らかになることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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