2012 Fiscal Year Annual Research Report
標的化ヘルペスウイルスベクターと抗体テクノロジーの融合
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23800058
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
内田 宏昭 東京薬科大学, 生命科学部, 准教授 (20401250)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 遺伝子治療 / がん / 腫瘍溶解ウイルス療法 / 単純ヘルペスウイルス / 抗体医薬 |
Research Abstract |
私たちは最近、遺伝子治療ベクターの開発に汎用される単純ヘルペスウイルス(HSV)のがん標的化改変に独自に成功した。ウイルス表面のエンベロープ糖タンパクgDを本来のHSV受容体に結合不能とすると同時に、EGFR・CEAなどがん細胞表面マーカーに対する単鎖抗体(scFv)を挿入した結果、標的がん細胞のみにエントリーできる標的化ウイルスとなった。この標的化システムを広くかつ早期に実用化するために、さらに異なるがん細胞表面マーカーをターゲットとした標的化HSVの作製に着手した。私たちは、がんに対する抗体医薬の開発を目的に多数のモノクローナル抗体を樹立しており、その抗原リストにはがんの分子標的治療のターゲットとして有望視されているものが多く含まれている。そこで、このがん標的化抗原・抗体セットのリストから複数を選び、私たちの標的化HSVプラットフォームへの適用を試みた。該当するハイブリドーマ株からRNAを抽出し、抗体遺伝子をRT-PCR法にてクローニングした。重鎖および軽鎖の可変領域を連結させたscFvを構築してgD改変HSVプラットフォームに挿入した。その結果、それぞれ該当するがん抗原に依存した高効率の標的化エントリーが観察された。本研究成果は、がん標的化抗原・抗体セットのインハウスリソースを独自の標的化改変HSVプラットフォームに適用可能であることを示している。今後この標的化ベクターシステムにさらに異なる抗原・抗体セットを活用してゆくことにより、様々なタイプのがんを対象とした実用化が大いに期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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