2012 Fiscal Year Annual Research Report
“極小規模離島村”における持続可能な博物館活動モデル構築のための実践的研究
Project/Area Number |
23800069
|
Research Institution | The International University of Kagoshima |
Principal Investigator |
川宿田 好見 鹿児島国際大学, 就業力育成プロジェクト室, 就業力育成プロジェクト調査研究員 (40616166)
|
Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
|
Keywords | 博物館学 / 考古学 / 地域活性化 / パブリック考古学 / 博物館活動 / ミュージアム・パッケージ / 文化財 / 3Dプリンタ |
Research Abstract |
前年度に構築した活動・研究の基盤をもとに、さらに具体的に実施内容の検討や新たな試みを実践した。6月には、関係諸分野の研究者を含めた研究会「みしま研究会2012―三島の歴史遺産と島の可能性を考える―」を、鹿児島国際大学みしま研究会と共同で実施した。これまでの研究成果を含む展示を会場ロビーで実施し、こうした実践が博物館機能の一部を果たすことが可能であることを確認した。積極的に住民からの情報の取得をめざし、三島村の文化財・歴史について講演と地元の文化財を用いた展示を3島で実施した。定期船の船内でのパネル展示も実施することができた。 住民への意識調査を実施したが、アンケートでは取得できない住民個々の持つ情報を得るため、詳細な聞き取り調査も実施した。また、文化財の三次元レーザースキャナでのデータの取得、3Dプリンタを用いたレプリカの制作、専門家からの文化財の意義づけ、地元の文化財を用いた住民との共同展示などが、住民の意識ややる気の向上に役立つことが明確になった。 活動で得られた情報を踏まえて、極小規模離島村におけるパッケージのやり取りによる理解と交流の活発化を可能とするための試験研究を実施した。「はこぶつかん」と名付けたパッケージは、島の歴史がうかがえる写真パネルや考古遺物、ポスター、パンフレットなどを収納でき、持ち運びが可能であるため、展示場所を選ばないという利点をもつ。これについては今後の活用について地元教育委員会と協議し、理解を得ることができた。 前年度は文化財や歴史に多くの住民が関心を持つようになったことが看取されたが、今年度は、住民側から活動の具体的提案を受けるまでに至った。さまざまな文化財から歴史が復元され、住民がその歴史に誇りをもつ過程を記録することができ、文化財の活用法についてのモデル化に結びつくなど、今後展開可能な意義ある成果が得られた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|