2012 Fiscal Year Annual Research Report
食事摂取基準の活用に向けた有疾患小児および健常児におけるエネルギー必要量の評価
Project/Area Number |
23800074
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Research Institution | National Institute of Health and Nutrition |
Principal Investigator |
中江 悟司 独立行政法人国立健康・栄養研究所, 基礎栄養研究部, 特別研究員 (80613819)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 発育発達 / 低身長 / 医療・福祉 / 栄養学 / 二重標識水 / エネルギー消費量 / 身体活動量 / 身体活動レベル |
Research Abstract |
本申請課題では、食事摂取基準においてエビデンスの少ない3~5歳の健常児および安静時代謝量の亢進が疑われる低身長児を対象に、エネルギー消費量評価においてもっとも信頼性の高い二重標識水法を用いてエネルギー必要量を明らかにすることを目的とした。 平成24年度においては、平成23年度より継続して調査を実施した。低身長児における測定は対象者の通院する病院の医師および管理栄養士と打ち合わせを行い、二重標識水法および基礎代謝の測定法についてはこれらの測定手法に精通している研究者の協力を得て実施した。 今年度は合計11名(低身長児6名、健常児5名)の二重標識水法測定を実施し、昨年度安定同位体の分析が実施できなかった4名分を加え15名分(低身長児6名、健常児9名)の安定同位体比分析を終えた。最終的な解析に用いた対象者は、昨年度と合わせ低身長児14名、健常児10名であった。低身長児の総エネルギー消費量は1105±152kcal/day(平均±標準偏差)であり、これは食事摂取基準において当該年齢・体格の小児に推奨される摂取エネルギーよりも約10%高値であり、昨年度の低身長児10名での解析結果とほぼ同じとなった。すなわち、低身長児を対象に同基準を用いて摂取エネルギーを提案した場合、エネルギーの不足を引き起こすことが示唆される。一方で、健常児(10名)の総エネルギー消費量は1363±155 kcal/dayと低身長児に比べ有意に高値であり、食事摂取基準より推定されたエネルギー必要量との誤差はわずか0.4%であった。ただし、エネルギー必要量を推定するためのPALおよびBMRは推定値と実測値との間にそれぞれ有意な差が認められたため、それぞれの推定法について見直す必要性が示唆された。本研究より得られたデータは、食事摂取基準の改定および活用を通して国民の健康に寄与することが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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