2011 Fiscal Year Annual Research Report
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23810001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 圭史 北海道大学, スラブ研究センター, GCOE共同研究員 (20609599)
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Keywords | 国際関係論 / 社会学 / 国際政治学 / 民族問題 / 民族紛争 / アブハジア / 南オセチア / グルジア |
Research Abstract |
平成24年1月から2月初めにかけて、グルジア共和国の首都トビリシでフィールド.ワークを実施した。フィールドワークでは、グルジア以外の地域・国では入手しづらい、アブハジア共和国、南オセチア共和国でソ連時代末期に発行された地方新聞の閲覧、収集という、当初の目的を達成することができた。さらにフィールドワーク中に、南オセチア紛争、アブハジア紛争を専門に研究しているシンクタンク、研究所、大学機関を訪問した。トビリシ国立大学では、与党議員でサーカシヴィリ大統領顧問のダヴィド=ダチアシヴィリ氏、紛争問題研究のギア=ノディア教授、シンクタンクでは、グルジア国際戦略基金(Georgian Foundation for Strategic and International Studies)のアルキル=ゲゲシゼ氏とそれぞれ面会した。南オセチア紛争、アブハジア紛争の背景を熟知した研究者たちからの情報提供は、現在執筆中の論文の引用面での確証性を増すことになった。当初の研究計画にあった南オセチアの訪問は、渡航を控えるべきという他者からのアドヴァイスに従い、今回は見送ることにした。研究成果発表は、まだ完成されたものではないとはいえ、現在研究滞在中のハーヴァード大学(ケンブリッジ・米国)で行った。平成24年2月3日に私自身が組織した研究会では、2名のグルジア問題の専門家を招待した。私も発表者として加わり、「南オセチア紛争、アブハジア紛争の武力紛争化の要因分析」と題して発表した。また、平成24年3月2日には、ハーヴァード大学でコーカサス問題シンポジウムが開催され、その会場で多くのグルジア問題の研究者と交流を深めた。今後のグルジアでの研究を円滑に進める上で重要な、研究者間のネットワークを構築することができたと確信している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年11月半ばの支給決定以来、平成24年1月にフィールドワーク、2月に国際会議で発表、3月に研究者間のネットワークの構築と、計画よりもハイペースで研究が進展している。しかし、研究成果としての論文の発表にはもう少し時間が必要であった。論文発表数が少なかったという点を差し引いて、「おおむね順調に進展している」と自己評価したい。
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Strategy for Future Research Activity |
論文の発表である。論文のコンセプトは既にあるので、あとは、資料の読み込みによって論文を完成させることである。また、論文執筆の過程で不明瞭・不明確な点が必ず出てくるので、それを補うために翌年度の11月ごろにフィールドワークを実施する予定である。次回の訪問先も、おもにグルジア共和国のトビリシになる。ただ、トビリシからアブハジアに向かうことは可能であるという話も聞くので,安全が確認されたうえで、アブハジアでの資料収集も視野に入れたい。
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Research Products
(5 results)