2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23810021
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
野々口 斐之 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (50610656)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 熱電変換 / 超構造 / ナノワイヤー |
Research Abstract |
本研究は多種の半導体ナノ粒子が一次元に配列・連結した半導体超格子ナノワイヤーの合成法の開発を目的とした。とくに中低温排熱利用をめざし、20ナノメートル以下の平均直径を有するテルル化ビスマス系の超構造ナノワイヤーならびにナノチューブを新規に開発した。合成原料の反応性を制御することにより、同一反応原料からナノワイヤおよび中空ナノチューブの選択的合成に成功した。このような構造の選択合成の開発により、そのナノ構造と熱電変換特性の関係性を検討することがはじめて可能となった。得られた超構造ナノワイヤおよびナノチューブは-150マイクロボルト/ケルビンを超えるn型のゼーベック係数を与えた。とくにテルル化ビスマスナノワイヤーは対応するナノチューブにくらべて30%大きなゼーベック係数を与えた。合成条件の最適化により10マイクロメートルを超える長尺のナノワイヤーを開発した。これら長尺ナノワイヤーは単純なフィルム化により丈夫な不織布構造を形成した。この不織布は自身のポーラスな構造とナノワイヤー接点におけるフォノン散乱に起因し、極めて小さな熱伝導性を示した。 以上の結果により、テルル化ビスマスをベースとした半導体ナノワイヤーの精密合成法を開発し、そのナノ構造と熱電変換特性の関係性を明らかにした。この結果はナノ構造化による熱電変換特性の制御に関する学理のみならず、将来のフレキシブル熱電変換技術の基礎を与えるものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)