2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23820016
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤波 伸嘉 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (90613886)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | オスマン帝国 / 正教 / ナショナリズム / 立憲主義 / ギリシア |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の通りである。 まず、5月に日本中東学会年次大会にて、「パヴロ・カロリディのオスマン近代」と題する報告を行なった。その後、8月から9月にかけて、トルコ共和国はイスタンブルを訪れ、首相府オスマン文書館、イスラーム研究センター図書館、アタテュルク図書館を中心に、現地でしか閲覧や収集の困難な一次史料や研究文献の調査を行なった。なおこのトルコ渡航の費用は、前年度分科研費の繰越分と本年度分とを合算したものを充てている。またこの際、多くのトルコ語関連書籍を購入した。その後、10月にはギリシア共和国はテッサロニキで「オスマン世界」と題する国際会議に出席し、「パヴロ・カロリディ、オスマン近代、そしてギリシア化された帝国の像」と題する報告を行なった。同時に、現地でしか収集困難なギリシアの研究書を多数購入した。その後、3月に再度イスタンブルを訪れ、前回の訪問時の史料収集の続きを行なった。 他方、研究業績としては以下の論考を発表した。「2011年の歴史学界-回顧と展望 西アジア・北アフリカ(近現代)」『史学雑誌』第121編第5号、「世界総主教座とトルコ史叙述―C. アクタル編『歴史的・政治的・宗教的・法的観点から見た世界総主教座』に寄せて」三代川寛子編著『東方キリスト教諸教会―基礎データと研究案内(増補版)』上智大学アジア文化研究所イスラーム地域研究機構、「批評と紹介:エフィ・カネル『オスマン帝国からギリシア及びトルコにかけてのジェンダーの社会的要求―あるギリシア人キリスト教徒女教師の世界』」『東洋学報』第94巻第4号の三点である。一点目は、2011年度における日本国内の関連業績をまとめたものであり、後二点は、オスマン近代のギリシア人の社会生活や宗教的機構について、近年の特筆すべき業績を紹介したものであり、今後の一層の本格的研究のための礎石となるべきものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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