2012 Fiscal Year Annual Research Report
中国最初の初期王朝はなぜ洛陽盆地に誕生したか?―二里頭文化の生業・経済基盤を探る
Project/Area Number |
23820046
|
Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
久慈 大介 学習院大学, 付置研究所, 研究員 (70614725)
|
Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
|
Keywords | 二里頭文化 / 洛陽盆地 / 地理的・生態的環境 / 生業・経済基盤 / 初期王朝・初期国家 / 国家形成 / 夏王朝 / 国際情報交換(中国) |
Research Abstract |
本研究の目的は、紀元前2000年頃に誕生した中国最初の初期王朝(考古学的には二里頭文化と称される)が、多様な地理的・生態的環境を有する広大な中国大陸のなかで、なぜ洛陽盆地という一地域において誕生したのかという問題について、当時の洛陽盆地が有していた地理的・生態的環境や、そうした環境下で行われていた二里頭文化の生業・経済基盤のあり方を、考古学的な手法を用いて明らかにすることを通じてその背景を探ることにあった。 そこで、現地(二里頭遺跡)における簡易的な環境考古学的調査の実施、および植物考古学・動物考古学等の環境考古学を専門とする国内外の研究者らと連携した共同調査・共同研究を実施し、これまで部分的にしか明らかにされていなかった当時の洛陽盆地の地理的・生態的環境や、そうした環境下で行われていた二里頭文化の生業・経済基盤のあり方について、より詳細かつ具体的に議論するための、多くの新たな知見と成果を得ることができた。 その成果の一部について述べるならば、当時の洛陽盆地の地理的・生態的環境、およびそうした環境下で行われていた二里頭文化の生業・経済基盤のあり方は、これまで考えられていた以上に多様性を有するものであり、そうした当時の洛陽盆地が有していた類い稀なる地理的・生態的環境の多様性、およびそうした環境下で行われていた生業・経済基盤の多様性こそが、広大な中国大陸のなかでも洛陽盆地という一地域において中国最初の初期王朝が生み出された大きな要因ないしはその背景のひとつとなり得たと想定され得る結果となった。 本研究を通じて得られた知見や成果については、準備が整い次第、具体的な資料の提示や分析結果の提示を通して、公表・公開していきたい。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|