2012 Fiscal Year Annual Research Report
「諸師諸芸・諸職名匠GISアトラス」の構築と近世京都の産業構造に関する研究
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23820072
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
塚本 章宏 立命館大学, 衣笠総合研究機構, ポストドクトラルフェロー (90608712)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 歴史地理 / 近世 / 京都 / 産業構造 / GIS / 諸師諸芸 / 諸職名匠 |
Research Abstract |
本年度は、「諸師諸芸・諸職名匠GISアトラス」の構築と、近世の京都における産業構造の変遷を視覚化することに取り組んだ。近世期の京都を代表する地誌である『京羽二重』のシリーズを、GISデータベースとして整備・構築することで、様々な産業の立地展開を時系列的にみることができるようになった。具体的な作業としては、あらゆる職種の住所が縦横の通名で記載されている『京羽二重』のシリーズを翻刻し、GISを用いて画像・テキスト・位置情報を管理・統合する作業を進めた。つまり、交差点レベルで、あらゆる職種を集計し、京都市街域の産業構造とその変遷を復原したのである。 また一方で、「諸師諸芸・諸職名匠GISアトラス」は、昨年度から取り組んできた京都府立総合資料館が所蔵する地誌・案内記のデジタル画像データベースである「京都地誌データベース」と連携し、交差点データとテキスト・画像データとを、ハイパーリンクを作成することで、地図上の交差点から「京都地誌データベース」の画像を参照することができるようにした。これらの画像データは、立命館大学アート・リサーチセンターのサーバーを利用し、WEB-GISのサイトを立命館大学地理学教室のサーバーとESRI社のArcGIS Onlineを利用して構築した。こうして、様々な職種の地図と画像を、インターネットを通して、一部であるが、データベースを内容を閲覧することができるようにしている。なお、現在はパスワードを設定して閲覧を制限している(2013年4月20日時点)。 「諸師諸芸・諸職名匠GISアトラス」の構築を受けて、地誌・案内記に記載された職人や商人などの住所の立地特性を時空間的に分析し、近世京都の産業構造と都市基盤の変遷過程を解明することが可能になると考えられる。また、歴史地理学の新しい成果発信の1つの実践例としても期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)