2012 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア労働市場のフレキシキュリティと社会単位の調整メカニズムの役割に関する研究
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23830008
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
厳 成男 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (80614099)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | フレキシキュリティ / Flexibility / Security / 企業単位の制度的調整 / 社会単位の制度的調整 / 原子力推進政策 / ペアリング支援 |
Research Abstract |
本研究の目的は、フレキシキュリティの視点に基づいて、東アジア労働市場における「安全性の拡大を欠いた柔軟性の一方的拡大」という変化の実態、およびその背景にある制度的調整メカニズムの国際比較分析である。 本年度では、初年度における日中韓三カ国の労働市場の変容に関する国際比較分析や東北地域に焦点を合わせた実証研究に基づいて、企業単位の調整から社会単位の調整へ、という調整様式の転換に関する理論的研究をさらに深化させる。同時に、社会単位の調整メカニズムの構築に向けて、その構成要素、経路、政策提案をまとめ、それが東北地域の東日本大震災からの復興に向けた取り組みに及ぼす影響について分析する。具体的に以下のような三つの研究を行った。 第一に、日本、中国、韓国の労働市場における、企業単位の調整から社会単位の調整システムへの転換に関する国際比較分析を通じて、異なる調整様式と異なるアプローチに基づく転換プロセスを明らかにする。さらに、東アジアにおける他の国や地域における社会単位での調整メカニズムの構築に対する示唆点を整理した。 第二に、中国における国家主導の復興メカニズムに関する実証分析を踏まえ、東日本大震災からの復興におけるさまざまなアクターの役割に関する研究を行った。特に、地方自治体間の連携と協力に基づくペアリング支援メカニズムの東日本大震災からの復興への適用可能性を検討した。 第三に、原発事故以降における日本における原子力政策のあり方について、日本の原子力推進政策と企業単位の調整を主とする調整メカニズムとの間に整合性がない、ということを明らかにし、社会単位の調整に基づくエネルギー政策への転換可能性を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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