2012 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカン型オプションに対する解析的価格評価方法の構築
Project/Area Number |
23830009
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
竹原 浩太 筑波大学, システム情報系, 助教 (70611747)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | アメリカン型オプション / 漸近展開法 / 解析近似解 / 数値解法の高速化 / BSDE |
Research Abstract |
当研究は、「アメリカン型オプション」と呼ばれる金融派生証券について、その解析的な評価方法の確立を図るものである。当該証券は、近年それ自身の流動性が高まるだけでなく、これを内包する証券・契約が多くなっていることから実務的には非常に重要である。にもかかわらず、これまで(様々な実務的要請を満たすような)一般的な仮定の下での高速な評価が大変難しく実務・学術の両面から大変重要な問題であった。こうした問題を解決すべく、当研究ではこのアメリカン型オプションの解析的評価について、学問的にしっかりとした基礎に拠りつつ実務においても利用可能な速度・精度を有する方法を整理・構築するものである。 最終年度となる今年度は、①前年度得られた「多次元モデル下でのアメリカン型オプションに対する解析的手法」について,より広範なパラメータ(特に全体の変動性が大きくなる場合)を前提にプログラムによる数値実験を行いその有効性を検証するとともに、②後ろ向き確率微分方程式(Backward Stochastic Differential Equation, BSDE)の解としてアメリカン型オプションの価格をとらえ、そこに対して解析近似を用いて価格解を得る方法に関する考察・研究を行った。BSDEに関する既存研究の中で、特にこうした問題に有用かつ経済学的解釈も得やすい近似法について深く分析を行い、この方法を応用することで有効な近似解を得ることができ、またそうした近似解の精度検証をシミュレーション等で求めた解との比較を通じて行った。 特に問題の次元数が高くなると(こうした状況は実務では往々にして見られる)比較対象となる数値的手法は膨大な計算負荷と時間を要し、それに対して格段に少ない計算時間で(近似ではあるが)解が得られることは強調しておきたい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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