2012 Fiscal Year Annual Research Report
集団成員の自己制御が集団内コンフリクトに与える影響
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23830026
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
宍戸 拓人 武蔵野大学, 政治経済学部, 講師 (70610781)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | コンフリクト / 自己制御 / タスク・コンフリクト / コンフリクト解消 |
Research Abstract |
集団内に生じるコンフリクトに成員の自己制御が与える影響を実証的に解明するという本研究の目的は,一定の程度達成することができたと考えることができる.特に,タスクの内容に関する意見対立(タスク・コンフリクト)に対して,成員の自己制御能力が大きな影響を持つことが,心理学実験を通して実証的に確認された.具体的には,自己制御が困難な成員が参加しているペアと,自己制御が容易な2人の成員によって構成されているペアとでは,前者のペアにおいてタスク・コンフリクトが生じにくくなることが分かった.さらに,自己制御の困難な成員がタスク・コンフリクトに晒されると,コンフリクトを回避しようとしたり,自身の意見を相手に押し付けようとすることも確認された.本研究は,2つの点で重要な理論的貢献持つ.第一に,既存のコンフリクト研究においては,コンフリクトに影響を与える要因として集団内の多様性以外の要因が体系的に検討されてこなかったため,自己制御が重要な影響を持つ点を指摘した本研究は,コンフリクト研究に対して重要な貢献を与える.第二に,既存の自己制御研究においては,自己制御と人間関係上の感情的対立との間の関係は検討されてきたけれども,タスクの内容に対する意見対立との間の関係は検討されてこなかったため,タスク・コンフリクトに焦点を置いた本研究は,自己制御研究に対しても重要な理論的貢献を与える.以上の研究成果をまとめ,ニューオリンズで開催された14th Annual Meeting of SPSPでポスター発表を行った.そこで他の研究者の方々から頂いたコメントを参考にした上でフルペーパー化し,26th Annual Conference of IACMに投稿し受理されたため,タコマにて口頭発表を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)